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ブックマーク / facta.co.jp (13)

  • 高橋洋一「財投改革の経済学」のススメ2:阿部重夫主筆ブログ:FACTA online

    阿部重夫主筆ブログ「最後から2番目の真実」 2007年11月26日 [書評]高橋洋一「財投改革の経済学」のススメ2 日経済新聞の11月25日付朝刊書評欄に、以前このブログで紹介した高橋洋一氏の著作「財投改革の経済学」が載っていた。学術書の体裁をとっていて、出版社の東洋経済新報社も部数を期待していなかったと思うから、こういう形で評判になることは著者のためにも、また日の政策立案者(ポリシー・メーカー)たちにとってもいいことだと思う。 それにつけても、自民党の財政改革研究会(会長・与謝野馨前官房長官)が11月21日に発表した「中間とりまとめ案」はいささか大人げなかった。この手の中間報告には珍しく、敵意むきだしで「霞が関埋蔵金伝説」批判が書かれている。 「埋蔵金」という言葉自体、UFOや幽霊話などとともに、民放がよく流すこけおどし番組を連想させるもので、それに「伝説」とつけているから、よけいウ

  • ライブドア崩落9――プロレス・ジャーナリズム:阿部重夫主筆ブログ:FACTA online

    阿部重夫主筆ブログ「最後から2番目の真実」 2006年2月20日 [ネットバブル]ライブドア崩落9――プロレス・ジャーナリズム 2月19日のテレビ朝日「サンデープロジェクト」のトピックは、予想通り期待はずれだった。ホリエモンから武部勤自民党幹事長の二男に宛てたというメールの真贋に焦点を絞ってしまい、ライブドアと同じ監査法人に監査を依頼していたドリームインキュベータ(DI)の危機を取り上げなかった。このメールは、誰が見ても民主党に歩がない。功に逸って未確認情報にとびつくさもしさは、ライブドア事件だけで二度目だから、つけるクスリがない阿呆さ加減である。 おかげで「サンプロ」キャスターの田原総一朗氏は救われた。田原氏はDIの社外取締役をつとめており、市場が危惧するようにDIの経理に問題があれば氏自身が取締役の「善意の管理者による注意義務」(善管注意義務、民法644条)違反に問われかねない。それを

  • ライブドア崩落5――国策捜査:阿部重夫主筆ブログ:FACTA online

    阿部重夫主筆ブログ「最後から2番目の真実」 2006年1月26日 [ネットバブル]ライブドア崩落5――国策捜査 ライブドア事件で、証券取引等監視委員会(SEC)の無能論が盛んだ。東京地検特捜部がSECの告発を抜きに、じかに摘発に乗り出したからだ。自民党内ではSECを「役立たずのカカシ」とみなす意見が出て、与謝野金融相も1月24日、SECの人員増と機能強化に言及した。 そうだろうか。そばで見たから言うが、特捜の内偵力なんて限られている。投資事業組合を使った隠れ蓑のスキームは、ライブドア内のディープスロート(情報提供者)とSECの協力がなければ見破れなかったと思う。SECが検察の植民地と化し、手柄を召し上げられているのではないか。 来、証券監視委は事件になる前に「前さばき」で、こういう怪しい事案が出たら、会社幹部を呼んで警告し、暴走をい止めねばならない。それが特捜出向のスタッフが来るように

  • ライブドア崩落3――「沖縄の死」の不可解 : 月刊「FACTA-ファクタ」 阿部重夫編集長ブログ

    阿部重夫主筆ブログ「最後から2番目の真実」 2006年1月23日 [ネットバブル]ライブドア崩落3――「沖縄の死」の不可解 日曜早朝だというのに、医者の資格を持つ知人から電話がかかってきた。「あの死に方、おかしいと思いません?」。1月18日、沖縄の那覇市のホテルで死んだ野口英昭エイチ・エス証券副社長(38)のことである。 沖縄県警の発表によると、野口副社長は18日午前11時20分ごろ、那覇市内のカプセルホテルに1人でチェックインした。それから約3時間後の午後2時35分、室内の非常ブザーが鳴ったため ホテル従業員が合鍵で入ったら、ベッドの上であおむけに倒れていたという。手首などに切り傷があり、刃渡り10センチほどの小型包丁が落ちていた。 病院に運ばれたが、午後3時45分に死亡確認、死因は失血死である。 ホテルの写真を見たが、耐震設計データ捏造のビジネスホテルよりもさらにみすぼらしいペンシルビ

  • ライブドア崩落2――いつかきたPKO:阿部重夫主筆ブログ:FACTA online

    阿部重夫主筆ブログ「最後から2番目の真実」 2006年1月20日 [ネットバブル]ライブドア崩落2――いつかきたPKO 日はいろいろあって(ソニーの方々ともお会いしましたが)、ライブドア関連でアングラとの接点を取材中。残念ながらブログは休みたいのだけれど、ちょっと一言。 19日の日経平均株価は前日比355円高。反発したと見るのは時期尚早だと思う。10年以上前の流行語大賞で「PKO」というのがあった。来は湾岸戦争後の平和維持活動(Peace Keeping Operation)の略称だったが、ある日、知恵モノがとんだ駄洒落を思いついた。価格維持策(Price Keeping Operation)になったのだ。実際は底なしになりかけた株価を支えるために、簡保資金などをこっそり動員して売りに対し買いむかわせることを言った。1990年代はそれが癖になってしまった。 そして今回。せっかく脱したと

  • ソニーの「沈黙」11――不可解な株価と最後の「びっくり箱」:阿部重夫主筆ブログ:FACTA online

    阿部重夫主筆ブログ「最後から2番目の真実」 2005年12月27日 [ソニーの「沈黙」]ソニーの「沈黙」11――不可解な株価と最後の「びっくり箱」 1992年12月、あなたは何をしていた? 小学校の週休二日制が始まった年である。 英国王室はてんやわんやだった。この年、故ダイアナ妃とチャールズ皇太子の不仲のスキャンダルが火を噴き、ウィンザー城が火災に見舞われたのだ。エリザベス女王は恒例のクリスマス演説でAnnus Horribris(アヌス・ホリブリス、身の毛がよだつ一年)と回顧してみせた。ロンドン大火のあった1666年がAnnus Mirabilis(アヌス・ミラビリス、驚異の年)と呼ばれるのにひっかけた、いかにも英国らしいジョークである。 かの国の王室は負け惜しみでもこういう機知を飛ばす。さて、2005年はソニーにとって「ホリブリス」の1年だったのか、「ミラビリス」の1年だったのか、ぜひ

  • ソニーの「沈黙」7——ツギハギに追われる蟻地獄 : 月刊FACTA - 編集長・陣中ブログ

    阿部重夫主筆ブログ「最後から2番目の真実」 2005年12月19日 [ソニーの「沈黙」]ソニーの「沈黙」7――ツギハギに追われる蟻地獄 ワシントン・ポストの論調が、ソニーBMG製音楽CDのコピー制限プログラム(XCP)問題の帰趨を決めたといっていい。悪意はなかったと弁明しながらも、ソニーBMGの下請けであるソフト開発会社F4I(ファースト4インターネット)が、XCPの「覆面」機能を外すパッチ(修正プログラム)を無料配布しはじめたのは、「パソコン内にもぐりこみ、検知されないよう“雲隠れ”するなんて、一流企業にあるまじきハッカーの手口ではないか」と指摘されたのが利いたのだろう。 が、これがイタチゴッコの悪循環の幕開けになる。CDに仕込まれた「スパイウエア」を最初に暴いたフィンランドのセキュリティ専門家、マーク・ルシノビッチ氏が、11月4日に早くもこのパッチに噛みついた。またプリンストン大学コン

  • ソニーの「沈黙」4――音楽CDの“無間地獄”:阿部重夫主筆ブログ:FACTA online

    阿部重夫主筆ブログ「最後から2番目の真実」 2005年12月15日 [ソニーの「沈黙」]ソニーの「沈黙」4――音楽CDの“無間地獄” いつまでも道草をしていると、変に勘ぐられるので、そろそろソニーの論を再開しよう。発端から書くことにする。 11月半ばの週末だった。場所は東京・飯倉のロシア大使館近くのライブハウス。ポルトガルの哀愁を帯びたファドの歌が流れる暗がりで、だしぬけに「知ってる?」と言われた。 「ソニーの輸入盤音楽CDに“ウイルス”が仕込まれていて、パソコンが感染すると機能不全になるんだって。シリコンバレーは騒然としていて、ソニーが憎まれっ子になっているのに、どうして日では報じられないんですかあ」 相手は国立系研究機関につとめる通信の研究者で、同じライブを聴きにきていた知り合いだが、せっかく赤ワインと音楽で陶然としているのに無粋なヤツ、と思いながらも、単なる素人の聞きかじりではな

  • ソニーの「沈黙」5——暴かれた“密告”プログラム : 月刊FACTA - 編集長・陣中ブログ

    阿部重夫主筆ブログ「最後から2番目の真実」 2005年12月16日 [ソニーの「沈黙」]ソニーの「沈黙」5――暴かれた“密告”プログラム ソニーBMGの音楽CDに仕込まれたウイルス性の「マル(悪質)ウエア」を暴いた、フィンランドのマーク・ルシノビッチ氏のブログは、それ自体が潜入した敵工作員を摘発するスパイ小説のようにスリリングである。 ルシノビッチ氏はコンピューターへの不正侵入をガードするセキュリティの専門家なのだ。ハッカー(クラッカー)の多くは、不正侵入を検知されないようログを改竄したり、裏口を設けてそこから出入りするなどの手口だが、そのための一連のソフトをまとめた「ルートキット」(rootkit)と呼ばれるパッケージがあって、ウインドウズなどの基ソフト(OS)の中核部分であるカーネルに忍びこむから始末が悪い。ルシノビッチ氏はこの「ルートキット」に詳しく、力作リポートも書いている。 と

  • ソニーの「沈黙」6——さすが早耳、ワシントン・ポスト紙 : 月刊FACTA - 編集長・陣中ブログ

    阿部重夫主筆ブログ「最後から2番目の真実」 2005年12月17日 [ソニーの「沈黙」]ソニーの「沈黙」6――さすが早耳、ワシントン・ポスト紙 念のために一言。前回書いたルシノビッチ氏のソニー音楽CDを告発するブログの内容は、邦訳文を転載したものではない。読み比べれば分かると思うが、セキュリティ専門家である彼がどんなツールを使ってスパイを突き止めたかには触れていない。それは彼独自の専門知識とノウハウに属する。ただ、彼がこのスパイウエア開発者に感じた怒りとアイロニー、その仮面をはぐ執念に的を絞った。それは、なぜこのブログがかくも共感を呼び、あっというまに世界で轟々たるソニー批判が噴出したかを実証しているからだ。 アメリカではこうしたスクープに敏感に反応する層がネット空間に存在する。日でブログといえば私的日記の色合いが濃く、そこで飛び交うのはどこかの情報の孫引き……「2ちゃんねる」語でいう「

  • ソニーを包む「奇妙な沈黙」 : 月刊FACTA - 編集長・陣中ブログ

    阿部重夫主筆ブログ「最後から2番目の真実」 2005年12月10日 [ソニーの「沈黙」] [創刊に向けて]ソニーを包む「奇妙な沈黙」 新雑誌「FACTA」で何をめざすのか。一例をあげよう。「2ちゃんねる」などネット掲示板ではソニーが袋叩きにあっている。携帯オーディオ市場で6割のシェアを奪ったアップルの「iPod」に対抗し、かつての王者ウォークマンが巻き返しの決め手として11月19日に発売したばかりの「Aシリーズ」に対する怨嗟の嵐が、ネットで吹き荒れた。 不思議なことに新聞・雑誌はそれをほとんど報じない。広告主ソニーに気兼ねしているのかと疑われてもしかたがない。この奇妙な沈黙はまた、ソニー自身が演出しているのだろうか。苛立ってネットに殺到するクレームはほとんど一方的に「ソニー憎し」で、返品をあおるばかりだ。同情的な声があっても「おまえはGK(ゲートキーパーの略語、「仮面をかぶった回し者」の意

  • ソニーの「沈黙」2――切込隊長の辛らつな「抑制」 : 月刊FACTA - 編集長・陣中ブログ

    阿部重夫主筆ブログ「最後から2番目の真実」 2005年12月11日 [ソニーの「沈黙」]ソニーの「沈黙」2――切込隊長の辛らつな「抑制」 前回の続き。ソニーの尻尾をつかむために、取材で一歩一歩問い詰める第二編である。 質問状で触れたウォークマンAシリーズの「コネクトプレーヤー」とは、パソコンに組み込む楽曲転送ソフト(iPodではiTunesにあたる)で、その不具合がAシリーズへの不満の中心だった。その改訂版提供の発表は質問状を送った11月29日に行われ(実施は12月2日)、ソニー自身が認めた「問題点」は以下のように10項目と多岐にわたる。 再生中や録音中にコネクトプレーヤーで他の作業を行うと“不正な処理のエラー”が表示されたり、フリーズすることがある。 CD EXTRAを認識しない。 大量の曲の転送を何度も実施した後に、コネクトプレーヤーのライブラリの曲が表示されないことがある。 コネクト

  • ソニーの「沈黙」3——血祭りになったヤラセ「体験日記」 : 月刊FACTA - 編集長・陣中ブログ

    阿部重夫主筆ブログ「最後から2番目の真実」 2005年12月12日 [ソニーの「沈黙」]ソニーの「沈黙」3――血祭りになったヤラセ「体験日記」 ウォークマンAシリーズの発売4日前に始まった「メカ音痴の女の子のウォークマン体験日記」は、近来まれに見る企業広報の壮大な失敗だった。ブログをつかった安手の世論操縦が、どれだけ痛烈なしっぺ返しをうかを思い知るべきである。 致命傷は写真だった。pinkyというブログの主人公が、届いたウォークマンを手にした写真をネットに公開したのである。いかにも素人っぽく撮ってあるが、ネット空間にはいくらでもプロがいる。影がふたつあることから、タングステンハロゲンランプとスタンドを使っていると見破られた。そんな重装備で撮影するなんて素人であるはずがない。 このpinky嬢、自分の顔は見せない(一度、写真が載ったそうだが物?)。それにしてはあざといことに、「早速音楽

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