脳で訂正機能が低下か 統合失調症の妄想―東大 2020年03月22日17時03分 統合失調症で妄想が生じるのは、脳で間違った学習を現実に合わせて訂正する機能が低下している可能性が高いと東京大大学院医学系研究科の河西春郎教授や柳下祥講師らが22日までに発表した。研究成果は将来、早期診断・治療に役立つ可能性があるという。論文は英科学誌ネイチャー電子版に掲載された。 脳内の硫化水素過剰、統合失調症リスク=新たな治療薬の期待も-理研など 河西教授らは、マウスに低い音を聞かせ、水が飲めると学習させる実験を行った。その際、脳の「側坐核」と呼ばれる部分を調べると、神経伝達物質「ドーパミン」の濃度が上昇し、ドーパミンを受け取る1型受容体のある神経細胞群が働いて水を飲める条件を学んでいた。 次に高い音を聞かせると、実際には水が出ないのにマウスは水をなめようとした。この後、「側坐核」ではドーパミンの濃度が一時