高校への進学率は、毎年98%前後を推移しています。一方で、学業不振や家庭の事情、進路変更などさまざまな理由で中途退学する人がいます。その数は1990年前後に、年間で12万人を超えるほどに膨れ上がっていました。現在は少子化の影響もあり、5万人ほどになっています。しかし、高校中退者が置かれている状況はこの数十年、大きくは変わっていません。依然として大きなハンデを負い、生きていかざるを得ないのです。 文部科学省が毎年実施する「高等学校卒業程度認定試験」は、かつては「大学入学資格検定(大検)高等学校」と呼ばれていました。高校を辞めたり、進学しなかったりした人が、高校を卒業した人と同等以上の学力があるかどうかを認定するための試験です。試験の出題範囲は、高等学校のカリキュラムを編成する基準(学習指導要領)の科目(教科書)に対応しています。試験に合格すると、大学、短大、専門学校などの受験資格が与えられ