<90年代の選挙制度改革で二大政党制を目指したはずだが、それを阻んだのは二分された日本の社会構造だった> ニューズウィーク日本版本誌7月2日号「特集:残念なリベラルの処方箋」に、「リベラルはなぜ衰退したのか?」という記事を寄稿しました。参院選が迫る中で、野党の存在感が薄れたことで日本の民主主義がますます弱っているという危機感から、現在にいたる日本の政治風土について歴史的な考察を含めて論じたものです。 詳しくは記事をお読みいただくとして、本稿では、日本で「二大政党制」がなぜ機能していないのかを考えたいと思います。アメリカの二大政党制はトランプ時代でも一応、機能しています。「一応」というのは、左右対立が激化しているのと、ホワイトハウスと議会の関係が悪すぎるので、健全な政策論議とか、国としての意思決定の能力が低下しているからです。とは言え、それでも対立軸はしっかり機能しています。 日本の場合も、
自民党はこのほど参院選の公約を発表し、今年10月の消費増税を予定通り実施することを明示した。政府も経済財政運営の基本方針に同様の主旨を明記したことから、いよいよ消費増税が現実味を帯びてきた。日本全体が着々と消費増税に向けて突き進むこの現状に対して、強烈な警鐘を鳴らすのが京都大学教授の藤井聡氏である。藤井氏は安倍内閣で昨年まで官房参与を務めていた安倍側近の一人だが、いま日本で消費増税が実行された場合、「日本経済はリーマンショック数十個分の甚大な被害を受ける」と衝撃的な未来予測をするのだ。日本の中枢を知り尽くす男が初めて明かした「消費増税の知られざる真実」――。 消費税10%の「最大問題」 藤井氏はなぜ消費増税に警鐘を鳴らすのか――。 その最大の理由は「日本に激しい景気悪化を招くから」だと藤井氏は言う。 「現在のように物価が上昇していない局面での消費増税は、物価を強制的に引き上げることになりま
「ワンダーフェスティバル」(通称ワンフェス)は、日本を代表する造形イベントである。毎年7月ごろと2月ごろに開催され、展示・販売されるのはガレージキットと呼ばれる造形物。これは基本的にはメーカーではなくアマチュアの人間がつくった造形物を複製したもので、大手メーカーからは決して販売されないが、それゆえにつくった人間の熱意が込められている。 例えばマイナーなキャラクターや動物、絶対に商品化されないような飛行機や戦車、もしくは1から自分で考えたメカやキャラクター……。千差万別、どのディーラーから何が出てくるかわからない。そのような混沌こそが、ワンフェスの醍醐味である。 日本に「フィギュア」という文化が定着するにつれて、近年のワンフェスは大手メーカーの新製品発表の場としても機能している。しかし、その本質は会場にひしめくアマチュアディーラーの卓の上にある。 そして、その本質を受けついだと言えるイベント
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く