シャープの昨年度(平成24年3月期)の連結最終損益が、3000億円台後半の赤字(前の期は194億円の黒字)となる見通しであることが10日、分かった。液晶テレビや太陽電池など主力事業の低迷が響き、2月時点で予想していた過去最悪の2900億円の赤字よりも、1000億円規模で悪化する見込みになった。 同社が昨年度の業績予想を下方修正するのは3度目。期初の時点では60億円の最終黒字を予想していたが、液晶テレビなどの需要が想定以上に低迷。大型液晶パネルを生産する堺工場(堺市)の稼働率低下に伴う損失計上も、業績を圧迫する。 同社は経営立て直しのため、3月下旬に台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業グループとの資本・業務提携を発表。液晶パネル事業の採算改善と、財務基盤の強化を急いでいる。 その一環として、シャープは堺工場を運営する子会社「シャープディスプレイプロダクト(SDP)」の株式の一部について、大日本印刷