大阪市を南北に貫く「なにわ筋線」の建設が動き出しそうです。大阪府と大阪市、JR西日本、南海電気鉄道の4者が2030年の開通を目指すことで最終調整に入りました。 驚くのは、ここへ阪急電鉄の乗り入れが計画されていること。軌間の異なる阪急が、なぜ参入を目指すのでしょうか。 北梅田~関空が最速38分 なにわ筋線は、JR大阪駅北側の再開発地区「うめきた」地下で整備中の新駅「北梅田駅(仮称)」から、なにわ筋地下を走り、JR・南海難波駅周辺までを結ぶ路線計画です。完成すれば、北梅田から関西国際空港までの所要時間が、JRで最速約40分、南海で最速38分で結ばれます。 なにわ筋線は、なかなか計画が進まない路線でした。なにわ筋に地下鉄を作るという構想は1980年代からあり、2004年の近畿地方交通審議会答申8号で「中期的に望まれる鉄道ネットワークを構成する新たな路線」とされたものの、具体的な建設となると、採算