30年以上にわたり未解決だった数学の難問「ABC予想」を証明した京都大数理解析研究所の望月新一教授の論文が、同研究所が編集する国際専門誌「PRIMS」の特別号電子版に4日付で掲載された。 難解な論文は査読者も理解に時間を要したとされ、審査に7年半かかった。内容に懐疑的な海外の数学者もいるが、編集に携わった同研究所の玉川安騎男教授は「反論は出尽くしており、今後も平行線のままではないか」との見方。「若い研究者が本腰を入れて論文を読み、改良、一般化、応用などの後続研究が現れてほしい」と期待した。 ABC予想は、整数の足し算と掛け算の関係にまつわるもの。