『銀二貫』高田 郁 (著) ハルキ文庫あらすじ安永七年(一七七八年)。 大坂を襲った大火災「天満焼け」の被害に遭った「天満の天神さん」への寄進、銀二貫を持っていた寒天問屋「井川屋」の店主、和助。 天神さんへ行く途中、仇討ちにより父を斬られ、その息子までもが刃を向けられる場に遭遇し、その仇を銀二貫で買う。 息子は「松吉」と名付けられ、井川屋の丁稚として生きることに。 商いを教えられ、多くの人と出会い、別れをくり返す中、商品である寒天への知識と愛着を深めていく。 そして、一人の女性への思いを抱き続け、彼女との約束を果たすために精進を重ねていく松吉に、様々な障害が現れる。 銀二貫で武士の息子から商人へ仇討ちを称する浪人に、目の前で父を斬られた松吉は、和助が機転を利かせて銀二貫を浪人に払い「仇討ちを買った」ことで命拾いします。 さらに和助が営む寒天問屋の丁稚として生きていくことに。 天満様への寄進