トップ>here アメリカのオーケストラの経営に対する誤解を解く アメリカのオーケストラは、行政からの助成が占める割合が低く、多くが民間の寄付で賄われているということは広く知られていますが、意外と内容を勘違いしているケースを見るので、まとめてみました。 誤解1:オーケストラの活動は営利に向かないから非営利団体である アメリカのオーケストラは、非営利団体です(Non Profit Organization)。この非営利というのは、構成員(例えば、株式会社であれば株主、社団であれば人)に利益を分配しないという意味です。 したがって、営利活動に向かないから非営利という認識は違います。事実サンフランシスコ交響楽団は、SFS Media というレーベルを立ち上げて、CDやDVDを制作・販売していますが、この活動はレコード会社と何ら変わらないし、Live in HD で映像を売りまくっているメトロポリ
Jポップは、近代詩を歌う。 二○○○年になり現代詩はいまだ、大衆からは孤立している。これは、きっと事実であろうが、私は、詩が大衆化することを望んでいるわけではない。詩の言葉は、既成の言葉のあらゆる規制や概念を壊し「新しい言葉の姿」を時代に提示してこその前衛であろうと確信しているし、そのために大衆という視点からすれば難解で、ある種熱狂する言葉の姿を見せざるを得ないのだから。そう易々と、時代や大衆に作品という身を投げ出すようなことはしたくない。市場を開くためには、もちろん難解であることは、マイナス要素であるが「難解である」こともまた、ひとつの批評的な反応であり、ただ「わかりやすい倫理観」を語って双手を挙げて称賛されはするが批評の余地すら生じない詩など、無用であると信じている。だがしかし、自らが書いた詩が、大衆の中で流通することを夢見ることもある。たとえば、流行歌にでもなって街にその詩があふれだ
■幼虫社とは別のユニットで1992年に製作した曲。心理学の教科書にあった、離人症の女性の書いた詩に曲をつけてみようという、ただひとつの目的の為に結成されたユニット「女王蜂」にて、半年をかけて製作された。 最新作という訳ではないのだが、幼虫社のライブで何度か使用したこともあって、今回、幼虫社バージョンの録音を作ってみたのがこれ。オケ部分はほぼ原曲そのままである。 海面を漂う水死体がだんだんと海に還っていく姿を描いたこの詩からは、「気持ち悪い」 という印象を受ける人が多かったし、教科書にも、この患者は、この詩に表されたような死のイメージを生に転換すべく必死にあがいているのだと解説されていた。 だが私達はむしろ、この詩から、死へと包み込まれるように回帰していく優しさのような感情を強く感じて、それを再現することに専念しようと考えたのだった。 なお、「予兆」 は 「あるふうけい」 の前奏曲
テレビが独占する音楽著作権利益の実態(1) 作曲家 穂口雄右 最近の若手作曲家の状況をこのまま放置することはできない。サウンドのことではありません。音楽著作権に関する状況です。著作権は本来著作者のもので、著作者とは音楽著作権の場合は作詞家と作曲家ですから、おそらく善良なる音楽ファンは、自分達が支払った印税(音楽著作権料)は作詞家と作曲家の収入になるものとお考えのことでしょう。 しかし実態は違います。1枚のアルバムCDから一人の作曲家に分配される印税は契約によって、良くて定価の約0.14%、多くは約0.1%、許せないのはたったの約0.05%しか支払われなケースが増えているという事実です。つまり音楽ファンが14曲入り3000円のCDを買っても、その作品を作った音楽家一人には、時にはわずか約1円60銭の収入にしかならないのです。これでは若手音楽家の生活は安定しません。 もちろんヒットチャートの上
作曲家 穂口雄右 近年、音楽出版社や著作権管理業務に対する批判が相次いでいるが、音楽業界の片隅にいる者としては、テレビ局を中心とする放送系の音楽出版社の存在に問題があるのであって、プロダクション系を中心とする一般の音楽出版社については、一部を除いてほとんどど問題がない。またJASRACについて言えば、一部に天下り体質が残っていることと、テレビ局系音楽出版社の役員がJASRACの役員を兼任していることをを除けば、運営状態も良好であり改革も徐々に進んでいる。 最大の問題はやはりテレビ局系音楽出版社の力が強大になったことである。 欧米ではテレビ局が音楽著作権を持って収益を得ることを禁止している国が多いが、その理由はおおむね次の通りである。 音楽の大口使用者であるテレビ局が権利者の立場を兼ねることは、実態として著作権使用料の大幅な値引きを意味する。 テレビのプロモーション力を駆使することで不正競争
僕がプログラミングで音楽を作るのが好きな理由は、「音楽とは何か」を表現しやすいという点にあります。 14日~16日の3日間はインターカレッジ・コンピュータ音楽コンサートでしたが、 http://gs.idd.tamabi.ac.jp/ic2007/ 今回発表した『Fan_tas_ia』という作品の場合、ざっくりまとめれば、Wiiリモコンを振ってパラメータを一方向に操作することを音楽(演奏)だと定義していて、それ以外の可能性を認めていません(実際は付属のミキサーのGUIによる演奏行為も可能だが、それはテクノロジーの誤用という別の問題)。そして、そうして音楽を定義することを僕は表現だと考えているのです。 しかし「音楽を定義する」ということは特別なことではなく、汎用性の高そうな一般のソフトにも言えることだと思います。例えばLiveというソフトは、サウンドファイルを並べてループさせることを音楽だと
SKB stageFiveをテスト! ギタリストの多くはエフェクト大好き人間で、中にはペダル中毒も結構居るっていうのはべつに秘密じゃない。ただもちろんこの小さい箱どもを簡単に運んだり繋いだりする必要に迫られる時は来るわけで、それがペダルボード(エフェクター・ボード)が開発されて、これから詳しく見ていくSKBのStagefiveのような製品が企画される理由のひとつだ。 ※本記事ではコンパクト・エフェクターを指してエフェクター全般と区別するため欧米式にペダルと表記しています Audiofanzineのフォーラムやどこかでギターエフェクトの話になると、決まって2つの宗派がこの哲学的とも言える命題でバトルすることになる。もし「ギターアンプ直結派」の信者(少数派)でないなら、一方にはサブ・サブ・サブ・メニューを辿ってやっかいなデジタルのプログラミングも厭わないマルチエフェクター大好き派と、2つのつま
この資料はWSAのニュースレター "Heart to Heart" に掲載されていました。イギリスの ウィリアムズ症候群財団が作成した資料です。 (2001年5月) -=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=- So What Can We Do About Hyperacusis ? By Dr. Josephine Marriage Experimental Psychology Department, Cambridge University, England Reprinted with permission from the Williams Syndrome Foundation, Ltd Tonbridge, Kent United Kingdom "Heart to Heart" Volume 18 Number 1, March 2001
オフィシャルレビュー Sequential Circuits Prophet5 2008/08/11 ビンテージシリーズ第一弾! オフィシャルレビューのビンテージシリーズ第一弾は、アナログシンセサイザーではその名を知らない人がいないほど名機中の名機であるSequential Circuits社のProphet-5です。 Prophet-5は、1978年にモノフォニック(単音)が主流のアナログシンセサイザーの時代に、ポリフォニック(和音)、作った音のパッチが40メモリー(後に120メモリ)という先進的なスペックを誇り登場し、瞬く間に世界的にヒットしました。とはいえ、その価格も日本製のモノフォニックのアナログシンセサイザーが10万円台、4音ポリフォニックのJUPITER-4が50万円前後の時代に、170万円という怒濤の価格です。 使う(購入する)ことが出来たのも、もちろんプロのアーチストが主流
音楽業界で生み出された最も古いエフェクトの1つであるアナログのディレイは、ダブのみならず、今日のポップミュージックのすべてのジャンルで創造性を刺激しています。ビンテージファンが求めるテープエコー、ビンテージのアナログディレイ、アナログフリークも納得の復刻アナログディレイ、最新の機能豊富なデジタルディレイ、アナログモデリングのデジタルディレイなど種類もさまざま。 で、結局、どれが良いの? アナログディレイが流行っているため、アナログフリークが探し回っていますが、 単なるアナログ厨にはならないか? なぜアナログが良いのか?モデリングって何?そんな疑問に答えます。 できれば世の中にある全ディレイのコンプリートリストを作りたい、そう思ってます。 格安(5000円)のアナログディレイ~中古30000円のビンテージテープエコー、 70000円のビンテージアナログディレイサウンドを出すコンパクトエフェク
個人的に現代音楽についてはずっと「アンチ」を表明してきた。 「音楽は音楽でなければ音楽ではない」というテーゼ(?)の元に「現代音楽撲滅運動」というのを提唱したり、果ては「現代音楽は、ホロコースト・原爆と並ぶ20世紀の悪夢である」とぶちあげたり。 もっとも、「あれは(ヨシマツ流の)プロパガンダにすぎない」…と(陰では)見抜かれているところもあるのも事実。何しろ、私は20代まではコテコテの「現代音楽マニア」だったのだから。 ただ、どんな現代音楽マニアでも「ゲンダイオンガク」の悪名の高さは認めざるを得ない。いわく「難解」、いわく「不気味」、いわく「メロディもハーモニーもリズムもない」、いわく「作曲家の独りよがり」。 現代音楽界ではスーパースター級の作曲家であるメシアンやシュトックハウゼンやブレーズ、あるいはベリオやリゲティや武満徹などの作曲家の古典的名作ですら、一般の音楽愛好家の耳には(例えば同
「深く音楽をする」ということを考えてみたい。 哲学を例にとって考えてみよう。哲学とはある意味、考えるという行為をどこまで精密にするかといういとなみだともいえるだろう。われわれはみな考えるが、そのたいていの部分において、決められた手順のなかでその行為をおこなっている。そして、考えるという行為の大部分を、この手順に含まれるシステムが司っている。しかし、思考を精密にする──哲学する──なら、そのシステムそのものを検討せざるをえなくなる。 音楽するという行為も同じであるように思える。われわれはみな音楽をする。それがJポップであろうと現代音楽であろうと、どんな音楽であろうとその音楽を共有するために前提とされているルールがある。そして、ほとんどの音楽という行為は、この前提に含まれるシステムによって司られている。もしわれわれが、こうしたなかば自動化されたシステムによらないで音楽をしたいなら、その音楽を
“MY BOOK”-Tom Oberheim オーバーハイム・シンセサイザーを創った男 Text by Tom Oberheim (Marion Systems CEO) [ English:原文はこちら ] 「Oberheim」は、「MOOG」とともに誰もが知っているシンセサイザーの代名詞だ。だが、Keyboard誌での連載やドキュメンタリー映画等を残したボブ・モーグ博士に対して、トム・オーバーハイム氏が如何なる軌跡でそのオリジナリティ溢れるエレクトロニック・デバイスの開発に着手し、今もその歴史的なサウンドで数多くのミュージシャンを魅了する「オーバーハイム・シンセサイザー」の製品化に至ったのかはあまり語られていない。 また多くの人々は、彼がMMA(MIDI Manufactures Association)の第一回会議の議長としてライバル関係だった米国各社を取りまとめ、今日のM
「オンラインで流せるテープ」 を提供していた muxtape が閉鎖して一月。昨日出た、運営者からのメッセージを勢いで翻訳する。 http://muxtape.com/story http://muxtape.tumblr.com/post/51762430 ←反応 僕は音楽を愛している。 音楽を愛している人にとって、そして音楽そのものにとって、音楽を共有するという欲望は、本質的でかかせないものだと信じている。 愛すべき音楽に出会ったとき、僕たちは友達をターンテーブルの前に集め、CDを貸し、カーステレオで鳴らし、ミックステープを作る。 僕たちは、音楽から感じるものを知っているから。他の誰かにも、それを感じてほしいから。 Muxtapeの物語が始まったのは、僕がオレゴンでやっていた、週一の大学ラジオ番組だ。 その番組で流した曲の記録のかたわら、そのプレイリストをウェブに上げていた。ひとつのブ
10年後に読んでも面白い音楽ブログ。「10年経ってみないと全てを語れない」の気持ちを込めた“10年レビュー”など。全ての音楽は絶妙な関係性を持って存在しているのです。 連載「バレアリックを考える」の9回目。そろそろ連載も大詰めです。結論に入る前に、忘れてはいけないバレアリックとジャズの関係を。 1992年頃になるといわゆるアシッドジャズ・ムーヴメントが勃発。そんな中でもバレアリック系のクリエイターはしっかりと生き残り、ジャズ系アーティストとのコラボによる名作を多数残した。また、当時はさほど注目されなかったものの、ジャズ・サイドからもバレアリック的アプローチを試みるアーティストが何組かいた事を忘れてはならない。ジャンルの壁を越えようとするバレアリックの精神は、当時のイギリスにおける支柱だったと思う。 Pressure Drop / Upset <1992年> ヒット曲“Back 2 Back
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