中国によるサイバー攻撃の脅威が高まる中、政府は、対処能力だけでなく、攻撃能力も有する陸海空3自衛隊の統合部隊「サイバー空間防衛隊」を平成25年度末に100人態勢で発足させる方針を固めたことが20日、分かった。複数の政府筋が明らかにした。各省庁や出先機関、防衛関連企業のシステムなどの防御も検討している。他国からのサイバー攻撃を「武力攻撃」と認定、サイバー空間での「自衛権発動」に道を開けるよう法制面の整備も加速させる。 現行のサイバー攻撃対処部隊としては陸海空3自衛隊の統合部隊「指揮通信システム隊」(150人規模)があるが、自衛隊の指揮・通信ネットワークへのサイバー攻撃に対処するネットワーク運用隊は数十人にとどまっており、防御能力の強化が不可欠とされてきた。 サイバー空間防衛隊はシステム隊傘下に置く。当初は、自衛隊のネットワークのみの防御に限定した運用を想定していたが、昨年、三菱重工業など防衛