亡くなった職員の無念 「(財務省)本省からの指示で、公文書を書き換えさせられた」 こんな趣旨のメモを残し、近畿財務局で森友学園の土地問題を担当した秋山隆夫氏(仮名)が、神戸市灘区の自宅で首を吊って亡くなったのは、3月7日だった。 メモは、財務省高官らの実名が記された衝撃的なもので、事態を重くみた官邸は、翌8日、武内良樹・前近畿財務局長を呼んで協議、その結果、3月9日、佐川宣寿・国税庁長官は退任した。 休日明け後の12日、財務省は昨年2月から4月にかけて、森友学園への国有地売却に関する14の決裁文書が書き換えられたことを国会に報告した。指示は本省理財局から出されていた。 『朝日新聞』が3月2日、「書き換え疑惑」をスクープして以降、財務省は否定を続けていたものの、連日の小出し報道がボディブローのように効いており、そこに秋山氏の自殺が重なって、認めざるを得なかった。 書き換えの理由を問われた麻生