ブックマーク / dragonboss.hatenadiary.com (7)

  • アイ・ラヴ・ユー、OK - 不発連合式バックドロップ

    『FRANK −フランク−』(監督/レニー・アブラハムソン、出演/マイケル・ファスベンダー/ドーナル・グリーソン/マギー・ギレンホール)。 この映画を見て、一晩経ってからフランク・サイドボトムという人がいた事を知った。知らずに見た事がいいのか悪いのかはわからないけど、とりあえず作はよい作品だった。音楽映画は数あれど、ここまで観客(他者)が不在の音楽映画は珍しいのではないか。この映画では音楽は他者と繋がったり、己の承認欲求のための道具なのではなく、世界と渡り歩くための武器であり、手段であった。 数字で図られるモンキービジネスの音楽業界をYoutubeの再生回数で示し、Twitterでかろうじての外部との繋がりを見せる。だが、それらには意味がない。2万回再生しようが、50万回再生しようが、結局は鳴らしたい音を鳴らさないのならば、その音楽を俺たちがやる意味はない――という青臭いほどの考えをあっ

    アイ・ラヴ・ユー、OK - 不発連合式バックドロップ
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    urbansea 2014/10/09
     『FRANK -フランク-』
  • 美しきレスラーたち - 不発連合式バックドロップ

    内館牧子『プロレスラー美男子列伝』(文藝春秋)。『週刊プロレス』に連載していたコラムをまとめたもので、出だしがすべて「××は美しい」(××はレスラー名)で始まっている。果たして当に美しいのかどうかは(また著者のレスラーの評価も)さておき、内館牧子の筆で描かれるレスラー像は当に生き生きとしている。文量が短いので考察やエピソード披露などはやや浅いけれど、逆に言えばこの短さでちゃんと個々のレスラーの姿を描いているのだから、やっぱりうまい。たぶん途中の回までで、全部の回は収められていないと思う。「哀愁がある」という天龍源一郎の回が特に好き。 とりあえず勢いで二冊ほど内館牧子のを読んでみた。文章とネタの料理の仕方が抜群にうまくておもしろい。ナンシー関のように衝撃こそ受けなかったが、唸ってしまった。最近で、何気なく初めて読んだエッセイやコラムの文章で特にシビれたのはナンシー関、内館牧子、そして実

    美しきレスラーたち - 不発連合式バックドロップ
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    urbansea 2013/04/22
  • 反転された過去と血脈 - 帰ってきた不発連合-又は忘れじのバックドロップ-

    実に『レインメーカー』以来、15年振りに劇場でコッポラ作品を見るのだから、ずいぶんご無沙汰してしまったものだが、調べてみるとその間にあったのは07年の『コッポラの胡蝶の夢』だけなので、ご無沙汰していたのは御大の方だったのかもしれない。 『テトロ 過去を殺した男』を見た。監督、フランシス・フォード・コッポラ。出演、ヴィンセント・ギャロ、オールデン・エーレンライク、マリベル・ベルドゥー。 所はブエノスアイレス、バスから降りる青年が閑散とした真夜中の町をてくてく歩いていく後ろ姿が、不思議な緊張感と不穏な空気を醸しだす。ドア一枚隔てての弟と兄の久方振りの再会から切って落とされたのは、モノクロの現実とカラーの幻惑からなる、血の業による地獄めぐりであった。 とにもかくにも、光と影が織りなす映像美の数々に酔いしれる。窓から差し込む陽の光、壁に映る影、鏡の向こうの姿、雪山の反射、反転する文字、沈殿する闇の

    反転された過去と血脈 - 帰ってきた不発連合-又は忘れじのバックドロップ-
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    urbansea 2012/01/22
    『テトロ 過去を殺した男』
  • 鬼の一生 - 帰ってきた不発連合-又は忘れじのバックドロップ-

    増田俊也『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』(新潮社)を読んだ。全700ページと分厚い超大作ながら、夢中でぐいぐいと読み進み、どっぷりと昭和柔道史および戦後の魑魅魍魎の世界に浸る事ができた。右を向いても左を向いても、少なくとも聞いた事のある伝説級の名前がゴロゴロ出てきて、彼らの生年月日を考えれば当たり前ながら、戦後すぐの日は一体どんな世界だったんだよと思ってしまった。このをドンと出した新潮社は偉い。そして長きに渡り、連載ページを割いてきた『ゴン格』はもっと偉い。 タイトルを読めば予想されるように、あの“昭和の巌流島”力道山vs木村政彦を中心点に置いた木村政彦伝であり、また柔道史であり、格闘技史プロレス史であり、つまりは戦後日史そのものである。主要人物事象だけでなく、その周辺を徹底的に調べ尽くし、資料と調査をしまくった大力作。連載されていたのでやや重複が多いのは仕方ないか。ドキュ

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  • 五億の孤独と一つの繋がり - 不発連合式バックドロップ

    正直言って、題材に全く興味が持てず、高まる評判や絶賛の声とは反比例するかのように自分の気持ちは低くなっていき、見に行くのを躊躇っているほどだったが、それでもなお見に行ったのは、やはり監督がデヴィット・フィンチャーだからであった。音楽がトレント・レズナーだった事も、ポイントの一つではある。 というわけで、『ソーシャル・ネットワーク』を見た。監督、デヴィッド・フィンチャー。脚、アーロン・ソーキン。音楽、トレント・レズナー。出演、ジェシー・アイゼンバーグ、アンドリュー・ガーフィールド、ジャスティン・ティンバーレイク。 Facebook創始者、マーク・ザッカーバーグの物語である。ここで描かれている一つの成功譚には、その手の話に必ずついてまわるであろう人々の感情と関係、すなわち信頼、裏切り、羨望、嫉妬、高慢、見栄、成功、失敗、復讐など全てがつまっている。と同時に、そこかしこにシニカルな視点を含めて

    五億の孤独と一つの繋がり - 不発連合式バックドロップ
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    urbansea 2011/01/21
    「ソーシャルネットワーク」>>そこにいる、五億の孤独を一身に背負う、他人の気持ちを理解できない、世界最年少の億万長者の孤独な姿に。
  • ツェッペリン - 不発連合式バックドロップ

    仕事で自分のコンデジ(GR)を使用し、データをPCに取り込む際、ついでと言ってはなんだが、前に撮った写真を眺めた。家のPC音楽データでいっぱいになっていて、写真データはGRのSDカードに入れっぱなしのままなのだ。まぁGRのディスプレイで見ているので、それで「写真は見ている」事にしていたわけだが、PCの大きな(と言っても普通のサイズだが)ディスプレイで写真を見ると、なんというか、感じ取るものが全然違うのだ。 そして、これはまだ未体験なので推測になるが、きっと現像したら、もっと違う印象になるのだろうと思う。 いまはGRを使っているが、少し前まではフィルムカメラに固執していた。それはフィルムの質感がいいという高次元の話ではなく、単に、その場で撮ったものを見られないからだった。 写真は永遠を一瞬に、一瞬を永遠にするものだと信じている俺は、切り取った一瞬をその場で見て判断するのは、何か違うと考えて

    ツェッペリン - 不発連合式バックドロップ
  • 休日派ピカソ日記 - 不発連合式バックドロップ

    9時起床。12時間くらい睡眠。起きたら空気が冷たかった。冬が来た。たまっていた洗濯をして、何をするかぼんやり考える。が、思いつかないのでシャワーを浴びて、とりあえず外出。 地元を軽く散歩して、昼飯をっている最中に、思いついた。 まずは乃木坂の国立新美術館へ行き「巨匠ピカソ 愛と創造の軌跡」展を、続いて近くにあるサントリー美術館で「巨匠ピカソ 魂のポートレート」展を鑑賞。この順番、逆の方がよかったかもしれん。国立新美術館の大きさを考えると、二つに分けなくてもいいような。 ピカソってやりたい放題だな、と思った。あれこれ手を出しているが、そのどれもが高いレベルにある。様々な人と出会い、付き合い、吸い取り、学び、己の力へ昇華し、また次の段階へ進んでいく。重要なのは、絶対的な意志を持ち、軸がぶれない事。そうして、最強の「美術の筋肉」を持った最大の存在になっていった。苦悩している時期もあるんだけど、

    休日派ピカソ日記 - 不発連合式バックドロップ
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    urbansea 2008/11/20
    ピカソ展はしご >>ピカソってやりたい放題だな、と思った。あれこれ手を出しているが、そのどれもが高いレベルにある。様々な人と出会い、付き合い、吸い取り、学び、己の力へ昇華し、また次の段階へ進んでいく。
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