[シドニー 25日 ロイター] オーストラリア人のグループが世界一辛い唐辛子を開発し、ギネス世界記録の認定を目指している。唐辛子の名前は「トリニダード・スコーピオン・ブッチT」で、そのあまりの辛さに加工する際にはガスマスクや防護服などを着用する必要があるという。 現在の世界一辛い唐辛子は、辛さを表す「スコビル値」が138万の英国産の「ナガ・バイパー」。これに対し、メルボルンで化学分析などを行うEMLケミカルの測定によると、トリニダードのスコビル値は146万に達する。ハラペーニョのスコビル値2500─8000と比べるとその辛さの程度がうかがえる。 開発グループの1人、マルセル・デウィット氏は、生のトリニダードを食べた時の状況について「幻覚に襲われ、横にならなければならなかった。20分も歩けなかった」と振り返った。 トリニダードは今年始め、シドニーの北約89キロにあるモリセットで収穫された。そ
東日本大震災に伴う津波で大きな被害を受けた仙台平野で、浸水域の先端が、江戸時代の街道と宿場町の手前に沿って止まっていることが、東北大の平川新教授(江戸時代史)の調査で確認された。仙台平野は400~500年おきに大津波に見舞われており、街道は過去の浸水域を避けて整備された可能性が高いという。平川教授は「先人は災害の歴史に極めて謙虚だった」と話し、今後の復旧計画にも教訓を生かすべきだと提言する。 国土地理院が作製した東日本大震災の浸水図に、平野を縦断する奥州街道と浜街道を重ねたところ、道筋の大部分と宿場町が浸水域の先端部からわずかに外れていたことが分かった。宿場町の整備後に仙台平野を襲った慶長津波(1611年)では、伊達領で1783人が死亡したとの記録が残る。平川教授は「慶長津波を受けて宿場町を今の位置に移したとも推察できるが、今回の浸水域と比べると見事なほどに被害を免れる場所を選んでいる。津
◇科学的教養、必要な時代 限られた資源をどう配分するか--すべての人の要求を満たせない以上、あれもこれもは不可能。だから厳しくても優先順位を決め、より多くの同意を得ながら事を進めていくというのが本来の「政治」の役割だ。しかし、同時に民主主義国家においては、権利と義務はセット。今回の電力問題のように技術や科学がからむ資源配分の問題では、有権者の側にもその問題を理解する努力が求められる。 まず理解しないといけないのは、電力網というシステムが、不断の努力でバランスを取っている「動的平衡系」だということだ。電力の需要と供給は常にある幅の中でバランスをとっていなければならない。多すぎても少なすぎても破綻する。本格的な理解をするには電気工学の高度な知識が必要となるが、近いアナロジーとしては「手すりのないシーソー」がいいだろう。 シーソーの一方が需要側。何千万もの利用者がスイッチをオン・オフするたび、バ
政府は8日公表した夏の電力不足対策で、ピーク時の電力需要を、大企業など大口需要家25%▽スーパーなど小口需要家20%▽一般家庭15~20%--ずつ削減することを打ち出した。大企業には強制力のある「電力使用制限令」も発動する。家庭や中小企業には主に冷房利用の抑制などを呼びかけ、節電を「国民運動」にしたい考え。企業も家庭も節電に汗を流す「暑い夏」となりそうだ。 ◇産業空洞化も 真夏の電力需要のピークを前に大企業は、具体的な節電対策作りを急いでいる。ピーク需要を自主的に抑えられないと、電気事業法27条に基づき、強制的に電力使用量を減らされ、生産や営業の計画に支障が生じるためだ。 自動車業界は、完成車メーカーが平日に順番で休業する「輪番休業」によるピーク需要の25%削減を目指していた。しかし「複数の完成車メーカーに納品する部品メーカーは操業せざるを得ず、効果的ではない」(自動車メーカー幹部)との見
◇堅いイメージ薄くていい 県警が作製した警察官募集のポスターが話題を集めている。「三重県警察官68人募集」を略して「MKB68」とうたい、就職活動中の大学生らからは「アイドルグループみたいで、警察の堅いイメージが薄くていい」と評価が高いという。 ポスターは縦36センチ、横52センチで、MKB68のコピーの下に「君たちの舞台は三重県」「三重を守る68人、募集」と記し、警察官が横に並んでいる構図だ。県警警務課によると「目を引くデザインを」と民間のポスター製作会社と作ったという。約3000枚を印刷し、各署や公共交通機関に掲示している。 同課は「アイドルグループとは関係ない」としたうえで「インパクトのあるキャッチコピーにしたかった」と話す。説明会で学生の反応は上々という。 就職活動中の三重大人文学部4年の西川翔太さん(22)は「うまく(コピーが)かかっている。遊び心があっていいと思います」と語る。
東日本大震災から一夜明けた3月12日午前6時すぎ。菅直人首相は陸自ヘリで官邸屋上を飛び立ち、被災地と東京電力福島第1原発の視察に向かった。秘書官らは「指揮官が官邸を不在にすると、後で批判される」と引き留めたが、決断は揺るがなかった。 「総理、原発は大丈夫なんです。構造上爆発しません」。機内の隣で班目(まだらめ)春樹・内閣府原子力安全委員会委員長が伝えた。原発の安全性をチェックする機関の最高責任者だ。 第1原発は地震で自動停止したものの、原子炉内の圧力が異常に上昇した。東電は格納容器の弁を開放して水蒸気を逃がし、圧力を下げる作業(ベント)を前夜から迫られていた。班目委員長は「視察の前に、作業は当然行われていたと思っていた」と振り返る。だが、着手は遅れた。 首相は官邸に戻った後、周囲に「原発は爆発しないよ」と語った。 1号機でようやくベントが始まったのは午前10時17分。しかし間に合わず、午後
◇福島第1原発、津波…燃料棒溶融…爆発 ◇3.11から2日間、官邸・保安院・東電は ■厳戒 11日19:03 ◇「国の指示待てぬ」 福島県が避難要請 ◇非常用電源切れ 電源車、適合ケーブルなし 原発の異常事態は時間とともに深刻さを増していった。「安全神話」を揺るがし、「原発震災」に直面した。「現行法ギリギリであらゆる措置を取るという考えだ」。周辺は菅直人首相の決意をこう表現した。 午後7時3分、首相は冷却系が機能不全に陥る危険性を指摘し、初めて原子力緊急事態宣言を発令。午後9時23分、半径3キロ圏内の住民に避難指示を出した。12日早朝には10キロ、同夕には20キロと範囲が拡大していく。 発令に当たっては秘書官らが六法全書と首っ引きで首相権限を調べた。原災法に基づき15条事態になれば自動的に同宣言が出され、政治判断をはさむ余地はないが、ある閣僚は「かなり強力な権限が首相に与えられる」と語った
東京電力は22日、福島第1原発近くの海水を分析した結果、水中濃度限度の126.7倍にあたる放射性ヨウ素と、24.8倍にあたる放射性セシウムを検出したと発表した。海水の採取時間は21日午後2時半で、同原発の放水口付近。空気中の放射性物質が雨で海に流れ込んだり、放水作業により地中にしみ込んだ放射性物質が海に流れ出た可能性があるという。
母豚の乳を吸う子豚。米国でも雄は去勢されるのが一般的だが、母豚を寝かせて子豚を授乳させる施設設計もあった=コロラド州立大研究施設所で小島正美撮影 日本では家畜の雄豚のほぼ100%が、去勢されて飼育されている。家畜の苦痛緩和を図る「動物福祉」(アニマルウェルフェア)の考えが広まる中、欧州では去勢しない飼育法も普及している。去勢の現状を考えた。【小島正美】 雄の豚は日本では通常、生後数日以内に、雄のホルモンを分泌する精巣(睾丸(こうがん))がメスで切り取られる。去勢しないで育てると他の豚を攻撃するようになるほか、雄特有の鼻をつく臭いが肉に残り、商品価値が下がるためだ。 全国の生産者でつくる「日本養豚協会」によると、去勢しないと栄養分が生殖器の発達などに回り、餌が肉に変わる効率が悪くなるという。協会の志沢勝会長は「動物福祉は理想。価格が安く肉質のよい豚肉を供給していきたい」と話し、去勢はやむを得
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