米国で60歳を過ぎた人々は年283億ドル(約4兆円)の金銭的搾取に遭っているが、その4分の3近くが家族や友人、介護者など、被害者が知っている人物による窃取だと15日公表のリポートが指摘した。 金融犯罪取り締まりネットワーク(FCEN)が「高齢者の資金・所有物・資産の違法・不適正使用」と定義する被害を定量化することは難しい。AARP公共政策研究所がシカゴ大学全米世論調査センター(NORC)と共に実施した調査によれば、その多くが報告されないことが把握を困難にしている一因だ。 調査では、被害者が自分を搾取している人物を知っている場合、犯罪を報告しないケースが88%にも上ると推計されることが判明。背景にあるのは、介護者や家族を巻き込みたくないといった考えや、自身が知る人物に恥をかかせたくない、あるいは自分自身が恥を感じている可能性だ。 AARPが2022年に行った別の調査によると、金融搾取の割合は