店員「ポイントカードやアプリはお持ちですか?」 顧客「はい。あれ、電波につながらない……」 上記は、楽天モバイル(以下、楽天)のユーザーに共通する「あるある話」だ。各種ポイントカードをはじめ、ドラッグストアや小売店などの会員アプリをスマホで利用している筆者もこのような状況に何度も陥っている。いざレジで会計しようとしても店舗内で楽天回線の電波をつかめず、アプリを表示できないのだ。 楽天はここに来て基地局展開を加速。矢澤俊介副社長によると、2021年9月時点で3万局近くまでその数を増やした。にもかかわらず、店舗内の奥まった場所などでは、つながらないケースが散発する。同社が4G向けに展開する1.7GHz帯の周波数は、建物内などに回り込みにくい特性を持つからだ。 もちろん同社も手をこまぬいているわけではない。鬼門といえる屋内の通信環境改善に向けて、2つのアプローチで対策を急ぐ。 屋内対策用フェムト