2021年5月には国際幹細胞学会が指針を改定し、それまで禁じてきた「14日を超えるヒト胚の培養」を容認した(写真はイメージです) Shutterstock <著名な研究者も「現時点で最も重要な研究」とコメントするこの人工ヒト胚の誕生は、不妊治療を前進させる朗報か、それとも「人造人間」発生の可能性を示した禁断の研究だったのか> イスラエルのワイツマン研究所のジェイコブ・ハンナ教授らは、卵子と精子から形成される受精卵を使わずに、多能性幹細胞を使って受精後14日目のヒト胚(成長した受精卵)にそっくりな「人工胚モデル」を作ることに成功しました。さらに、この人工ヒト胚は、母体の子宮内ではなく実験室で成長させていますが、妊娠検査薬で陽性反応を示すシグナルを出していることも確認されました。 研究成果は英科学総合誌「Nature」に6日に掲載され、報道機関の取材に対して「現在、行われている中で最も重要な研