西英一郎 医学研究科特定准教授、西清人 同研究員らの研究グループは、ナルディライジンというタンパク質が、血糖上昇時のインスリン分泌に不可欠であり、血糖値を一定の範囲に維持するために重要な働きを担っていることを明らかにしました。 本研究成果は2016年7月6日(米国時間)に米国糖尿病学会の学術誌「Diabetes」に掲載されました。 本研究により、ナルディライジンが膵β細胞の機能や分化を制御することを明らかにしました。今後は糖尿病におけるナルディライジンの役割をさらに解明したいと考えています。一方、iPS細胞などの幹細胞から膵β細胞を作製して移植することが、糖尿病の理想的な治療法となる可能性があり、世界中で研究が進められています。本研究の成果は、ナルディライジンの発現を上昇させることで膵β細胞の機能が改善することも示しており、高品質な膵β細胞の作製につながる可能性もあると考えています。 概要