2015年06月07日10:47 カテゴリ法/政治 直そうとしても直らない「タコツボ構造」 きのうの記事でも書いたように、日本の「国のかたち」の最大の欠陥は、各省庁の自律性が強く内閣の求心力が弱いタコツボ構造にある。これは「言論アリーナ」で片山杜秀さんがいったように、明治時代から受け継がれている。日米戦争に突っ込んだ最大の原因も、統帥権が独立していて内閣が軍をコントロールできなかったためだ。 この奇妙な構造の一つの原因は、明治憲法から内閣を削除した制度設計の失敗だった。美濃部達吉はこの欠陥に気づき、天皇機関説で内閣に実権を与える解釈改憲で是正しようとしたが、右翼に攻撃されて挫折した。大政翼賛会は「強い内閣」をつくる試みだったが、近衛文麿は「天皇の大権をおかすヒトラーだ」と攻撃されて内閣を投げ出した。 タコツボ構造は議院内閣制になった戦後も変わらなかったので、これを政治主導にしようという試み
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