「赤プリ」の愛称で親しまれ、老朽化などを理由に55年の歴史に幕を閉じる「グランドプリンスホテル赤坂」(東京都千代田区)で31日、閉館セレモニーがあった。従業員が一列に並び約700人の宿泊客を見送る中、最後の宿泊客が午後0時半ごろにチェックアウト。「思い出をありがとう」。利用客から寄せられたメッセージが披露され、従業員らが涙を流して閉館を惜しんだ。 同ホテルなどによると、ホテルは1955年に「赤坂プリンスホテル」として開業、07年に今の名称に改名した。六本木に近い立地条件や高級なイメージから、80年代後半から91年までのバブル経済期に若者たちの憧れのホテルとして名をはせた。特に高級レストランや高級ホテル、リゾートで過ごすスタイルが大流行したクリスマスシーズンの予約は9月末には埋まり、クリスマスにチェックアウトした客がその場で翌年分を予約したほど人気を集めた。 閉館後は、解体が始まるまでの