ミセスは、当時すでに20才前後の女性向けに発行されていた服飾雑誌『装苑』編集部が、30代の女性向けに作った雑誌です。「ミセス」とは、本来、結婚している女性という意味ではあるのですが、編集後記によりますと、当初、30代の既婚と独身の女性すべてをミセスというように考えていたそうです(1964年より、副題が「装苑編集」から「奥さまの雑誌」へ変わります)。 しかし、20代と30代では、結婚も含め生活スタイルに違いがあるということで、そうした背景から、ミセスの方は服飾デザインのページだけでなく、料理・すまい・子どもの教育・教養的な読み物といった暮らし向きの記事も掲載されています。 また、着やすさ・経済面において洋服を着る女性が増えてきた当時であっても、やはり、体型を隠すためだったり、どういった洋服を着たらよいかわからないといった理由などから、まだまだ和服を着る女性が多かったようです。そうしたこと