「バスラ58.8度」は誤記か=日本で有名な「世界最高気温」−気象研研究者 「バスラ58.8度」は誤記か=日本で有名な「世界最高気温」−気象研研究者 「気象年鑑」(2007年版)の「世界最高58.8度バスラ、イラク」のページを示す気象庁気象研究所の藤部文昭さん=15日、茨城県つくば市の気象研究所 「世界最高気温は1921年7月8日、イラクのバスラで観測された58.8度」。長らく日本国内で知られたこの記録は、1922年の英気象学会誌に報告された「カ氏128.9度(セ氏53.8度)」が、34年に日本で出版された「気象学」(改稿版)に「58.8度」と間違って記載され、その後広まった可能性が高いことが分かった。 気象庁気象研究所の藤部文昭環境・応用気象研究部長が文献をたどって調査し、日本気象学会の機関誌「天気」に発表した。 「気象学」の著者は、中央気象台(現気象庁)の台長を務めた岡田武松氏(故人