東京都の小池百合子知事は23日の定例記者会見で、1923年の関東大震災で多くの朝鮮人が虐殺された事実を認めるかと問われ、「それぞれが研究されている」と述べ、自身の考えを明確に示さなかった。 歴代都知事は、墨田区の横網町公園で毎年9月1日に開かれる朝鮮人犠牲者の追悼式典に追悼文を送ってきた。しかし、小池知事は8年連続で今年も送付を見送る意向を表明している。 歴史認識への明確な回答は避けたものの、追悼文を送らない理由を一方的に説明。「毎年、都の慰霊堂(横網町公園内)で開かれる大法要で、震災による極度の混乱下での事情で犠牲になった方を含めて全ての方々に慰霊する気持ちを表している」と、これまでの主張を繰り返した。(原田遼、奥野斐)