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ブックマーク / blog.tatsuru.com (51)

  • 学校図書館は何のためにあるのか? - 内田樹の研究室

    こんにちは、今ご紹介いただきました内田でございます。こうやって見回すと、みなさんまだ顔真っ白なのに、講師一人が顔真っ黒に日焼けしておりまして(笑)、誠に申し訳ない。みなさんはまだおそらくギリギリまで学校あって、遊びに行っている暇なんかないと思うんですけど、僕は海水浴に行ってまいりまして、3日間、京丹後。海がきれいなんです。 僕は凱風館という道場をやっているんですけども、毎年凱風館海の家というのをやっておりまして、旅館一棟貸し切りにするんです。10人以上滞在したら一棟貸し切れにしてくれる。そこでみんなで泳いだりご飯べたりお酒飲んだりおしゃべりしたりということをやってるんです。 武道の道場なんですけれども、作った時のコンセプトは「昭和の会社みたいなもの」です。僕の子どものころ、昭和20年代30年代ぐらいの日の会社って終身雇用で年功序列だったんで、疑似家族的で穏やかな雰囲気だったんです。いろ

  • 宮﨑駿『君たちはどう生きるか』を観て - 内田樹の研究室

    私は宮崎駿の映画のかなり熱烈なファンである。これまでいくつかの宮崎駿作品について映画評を書いてきた。宮崎作品を観た後は、いつでも語りたいことが湧き上がってきて、語らずにはいられないのである。 今回の『君たちはどう生きるか』についても、何かを語らずにはいられないことに変わりはないのだが、それはこれまでのように自分が観た映画について語ることを通じて「さらなる愉悦」を引き出すためではない。「これは一体どういう作品なのか」を何とか言葉にしてみないと、自分が何を観たのかがよくわからないからである。 これまでの宮崎作品なら、物語は完結し、ラストで伏線は回収され、映画の「メッセージ」も別に解釈の手間をかけずにもすんなりと伝わってきた。映画を楽しむためには、それで十分だった。そして、映画をたっぷり楽しんだ上で、「果たして物語はあれで完結しているのか?」「伏線はほんとうに回収されているのか?」「あんな『わか

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    ustar 2023/08/22
    個人的には飛行に対する満足感はアオサギで得られた
  • 岸田政権は何をしようとしているのか - 内田樹の研究室

    ある媒体からインタビューのオファーがあった。岸田政権の新年度予算成立を受けて、「なぜ政権はこれほど性急に防衛予算の拡大に進むのか」について訊かれたので、次のように答えた。 今回の防衛費増額の背景にあるのは岸田政権の支持基盤の弱さだと思う。 彼にとって喫緊の課題は二つだけである。一つは国内の自民党の鉄板の支持層の期待を裏切らないこと。一つは米国に徹底的に追随すること。日の将来についての自前のビジョンは彼にはない。 今回の防衛予算や防衛費をGDP比2%に積み上げるのも、米国が北大西洋条約機構(NATO)に求める水準に足並みをそろえるためであって、日の発意ではない。日が自国の安全保障戦略について熟慮して、必要経費を積算した結果、「この数字しかない」と言ってでてきた数字ではない。アメリカから言われた数字をそのまま腹話術の人形のように繰り返しているだけである。 国民がこの大きな増額にそれほど違

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    ustar 2023/04/03
    防衛費については石破さんが金額ありきに対して批判してましたがそういう態度だと岸田さん側からは避けられて議論ができないと感じます
  • トルコから見た日本マンガ - 内田樹の研究室

    トルコの大学で日文化を教えている山直輝さんから日マンガ論が送られてきた。世界中にマンガの類は存在するが、なぜ日の少年マンガだけが他を圧する人気を得ているのか、その理由を論じたものである。山さんの仮説は「師弟関係が主題だから」というものであった。これには私も満腔の同意を表したい。 むろん西欧にも師弟関係をめぐる説話は存在する。だが、映画でもコミックでも、弟子が師から長い時間をかけて知恵や技能を教わるという「修行」プロセスには十分な紙数が割かれない。弟子は多くの場合、たちまち驚異的な能力を会得して、以後ヒーローとして活躍する。 映画『スターウォーズ』は師弟関係を扱った物語のの代表作だが、師ヨーダの下で修行を始めたルークは未熟なまま「私用」で修行を止めてしまう。でも、次作冒頭では堂々たるジェダイの騎士として登場する。「生まれつき高いフォースを備えていたから」でこの不整合は説明される。最

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    ustar 2023/03/28
    オビワンが一番真面目に修行してた
  • 不快という貨幣 - 内田樹の研究室

    讀賣新聞の西部社から取材が来る。 「労働について」という硬いテーマである。 そういえばこのテーマで講談社から書き下ろしを出すことになっていたのであった。 よい機会であるので、問われるままに「なぜ若者たちは学びから、労働から逃走するのか」という問題について考える。 苅谷剛彦さんが『階層化日教育危機』で指摘していたことのうちでいちばん重要なのは、「学業を放棄することに達成感を抱き、学力の低下に自己有能感を覚える」傾向が90年代にはいって顕著になったことである。 苅谷さんの文章をもう一度引いておこう。 「比較的低い出身階層の日の生徒たちは、学校での成功を否定し、将来よりも現在に向かうことで、自己の有能感を高め、自己を肯定する術を身につけている。低い階層の生徒たちは学校の業績主義的な価値から離脱することで、『自分自身にいい感じをもつ』ようになっているのである。」(有信堂、2001年、207

  • 無作法と批評性 - 内田樹の研究室

    ある地方紙に月一連載しているエッセイ。今月はこんな主題だった。 毎日新聞の社説が、ある政党の所属議員たちの相次ぐ不祥事について猛省を求める論説が掲載された。新聞が一政党を名指しして、もっと「常識的に」ふるまうように苦言を呈するというのはかなり例外的なことである。 ルッキズム的発言や経歴詐称の疑いなど、いくつか同党の議員の不祥事が列挙してあった。しかし、この苦言が功を奏して、以後この政党の所属議員が「礼儀正しく」なると思っている人は読者のうちにもたぶん一人もいないと思う。この政党の所属議員たちはこの社会で「良識的」とみなされているふるまいにあえて違背することによってこれまで高いポピュラリティを獲得し、選挙に勝ち続けてきたからである。「無作法である方が、礼儀正しくふるまうより政治的には成功するチャンスが高い」という事実を成功体験として内面化した人たちに今さらマナーを変更する理由はない。 「無作

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    ustar 2022/06/16
    いきなりかまして主導権を握ってから話を進めようとする人との会話は疲れる
  • ウクライナ危機と「反抗」 - 内田樹の研究室

    ある農業系の新聞から寄稿依頼があった。ウクライナ危機と料安全保障について書いて欲しいということだったけれど、ぜんぜん違うことを書いてしまった。 ウクライナへのロシア軍の軍事侵攻が始まってから、いろいろな媒体から意見を求められた。こうして農業の新聞からも寄稿依頼がある。これは尋常なことではない。私はもちろんロシアウクライナの専門家でもなんでもない(むろん農業の専門家でもない)。だから、2014年のクリミア併合の時も、それ以後の親露・分離派との東部での紛争の時も、誰も私に意見を求めにこなかった。クリミア併合も東部の分離活動もいずれもプーチンが行った「特殊な軍事的作戦」であり、ウクライナにとっては国難的な危機であったけれども、その当時、私の周りで「ウクライナはこれからどうなるのだろう」ということが話題になるということはなかったし、むろん寄稿依頼もなかった。それが今回はまったく様相が違う。これ

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    ustar 2022/03/18
    みんな内田さんにはフランス文学か合気道の話を聞きに行けばいいのに国内政治より
  • 憲法の話(長いです) - 内田樹の研究室

    もうすぐ出るSB新書の『戦後民主主義に僕から一票』には憲法について過去にブログに載せた文章がいくつか再録されている。これもその一つ。ただし、新書化に際して大幅に加筆したので、オリジナルの2倍くらいの量になっている。今日は11月3日。日国憲法公布から75年経った。改めて憲法について考えたい。 私が憲法に関して言いたいことはたいへんシンプルである。それは現代日において日国憲法というのは「空語」であるということだ。だから、この空語を充たさなければいけないということだ。 日国憲の掲げたさまざまな理想は単なる概念である。「絵に描いた」である。この空疎な概念を、日国民であるわれわれが「受肉」させ、生命を吹き込んでいく、そういう働きかけをしていかなければいけない。 憲法は書かれたらそれで完成するというものではない。憲法を完成させるのは、国民の長期にわたる集団的努力である。そして、その努力が十

  • 成長と統治コスト - 内田樹の研究室

    『複雑化の教育論』の中で、高度成長期に最も統治コストが嵩んだことを論じた。統治しにくい状態になると、経済は成長し、文化的発信力も高まる。だから今の日のように「統治しやすい状態」になると、経済は停滞し、文化も力を失う。その「さわり」のところを少しだけ抜き書きしておく。 この30年間は中産階級の没落と、労働者階級の貧困化として進行しました。それは当然なんです。統治コストの削減は必ず「中産階級の空洞化」をめざすからです。これは世界中あらゆる国の出来事に妥当します。 近代史をひもとけばわかりますけれど、中産階級が勃興すると、民主化闘争が起きます。市民たちがある程度経済的に豊かになると、権利意識が芽生えてくる。言論の自由、思想信教の自由、政治的自由を求めるようになる。やがて、市民革命が起きて、近代市民社会が成立する。これは決まったコースなわけです。王政や帝政に替わって民主制が登場してくる。 革命と

  • 安倍政権の7年8カ月 - 内田樹の研究室

    安倍政権7年8カ月をどう総括するかと問われたら、私は「知性と倫理性を著しく欠いた首相が長期にわたって政権の座にあったせいで、国力が著しく衰微した」という評価を下す。 日は今もGDP世界三位だし、軍事力でも世界五位の「大国」である。国際社会の中では「先進国」として遇されているし、米国の東アジアにおける最も信頼できる同盟国であるという評価も安定している。けれども、日が「あるべき国際社会」を語り、その実現に向けて指導力を発揮することを期待している人々は国内外を探しても見当たらないし、経済的成功のための「日モデル」や、世界平和の実現ための「日ヴィジョン」を日政府が提示するだろうと思っている人もいない。これだけの「国力」がありながら誰も日にリーダーシップを求めていない。そのことに、われわれはもっと驚くべきだと思う。 どうして国際社会は日にリーダーシップを求めないのか? それは日人が「

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    ustar 2020/08/29
    これが予定稿かな あとで読む
  • 『日本の覚醒のために』まえがき - 内田樹の研究室

    みなさん、こんにちは。内田樹です。 書は講演録です。中身はけっこうばらばらですけれど、全体のタイトルは『日の覚醒のために』といういささか気負ったものになっています。 僕は個人的には「気負う」というのはあまり好きじゃないんです。 気負ってる人の話って、最初は気圧されても、そのうちにうんざりしてきますからね。僕だってそういうものを読まされると、「気負うの はわかるけれど、そうのべついきり立っていると、読むのつらいです」という気分になります。にもかかわらずかなり気負ったタイトルをつけてしまったのは、僕の側にそれなりの緊張感があってのことです。 僕の眼にはいま日のさまざまなシステムが劇的な劣化局面にあるように見えます。僕が直接に見聞して、事情を熟知しているのは大学教育ですけれども、これはもう「手が付けられない」というくらいにひどいことになっています。昨年の10月にはアメリカ政治外交研究誌で

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    ustar 2017/07/01
    ずっと辺境の国なので寝ぼけて辺境らしく生きていくという立ち位置というか寝位置かなとおもってますが
  • 境界線と死者たちと狐のこと - 内田樹の研究室

    村上春樹の新作『騎士団長殺し』を読んでいるうちに、村上春樹と上田秋成について書いた文章があったことを思い出した。 もうだいぶ前に書いたものだ。たしか『文學界』に寄稿したのだと思う(違うかも知れない)。江藤淳が上田秋成について書いていたものをちょうどその直前に読んでいたので、上田秋成~江藤淳~村上春樹という系譜を考えてみた。 上田秋成と村上春樹の関連については論じた人がいくらもいると思うけれど、江藤淳をまじえた三者を論じたのはたぶん僕の創見ではないかと思う。 『騎士団長殺し』はまだ上巻が終わったところで、これからどうなるかわからない。 もしかすると、ここに書いたような話になるのかもしれない。そう思うとどきどきする。 「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」(村上春樹)について 小説を論じるときに「主題は何か?」というような問いから始まるアプローチはずいぶん時代遅れのものだ。私の定かならぬ

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    ustar 2017/03/02
    面白い
  • 大学教育の終焉 - 内田樹の研究室

    室井尚『文系学部解体』(角川新書)の書評を『の旅人』に寄稿した。 室井さんのをぜひ読んで欲しい。 「大学教育の終焉」 筆者の室井さんと私はほぼ同時期(90年代はじめ)に大学教員となり、それから四半世紀を大学教育の現場で過ごして来た(私は2011年に神戸女学院大学を早期退職したが、そのあとも別の大学に理事や客員教授としてかかわっている)。 私が勤めていたのは私立のミッションスクールであり、室井さんは国立大学なので、大学の雰囲気や運営ルールはずいぶん違うはずだけれども、四半世紀の間に経験した環境の変化はおおすじでは同じものだと思う。 それはこのの中でも繰り返し指摘されている通り、全く無意味な仕事の増大によって教員たちの研究教育の時間とエネルギーが壊滅的に損なわれたということである。 ある時期から大学には「まったく無意味」としか思えない通達や規則が文科省から雨あられのごとく降りてくるように

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    ustar 2016/01/06
    シラバスの中身と満足度の関係を調査する研究はぜひやって欲しい
  • 『日本の反知性主義』のまえがき - 内田樹の研究室

    『日の反知性主義』は3月刊行予定。編者として「まえがき」を書いたので、それを掲載しておきます。 どういう趣旨のなのか、その緊急性は何か、それをぜひご理解ください。 編者のまえがき みなさん、こんにちは。内田樹です。 書、『日の反知性主義』は昨年の『街場の憂国会議』に続いて、私がその見識を高く評価する書き手の方々に寄稿を依頼して編んだアンソロジーです。書の企図が何であるかは昨夏に発送した寄稿依頼の書面に明らかにされております。それを再掲して、書編纂の意図を示しておきたいと思います。まずそれをお読みください。 私たちは先に晶文社から『街場の憂国会議』を刊行しました。これは特定秘密保護法の国会審議においてあらわになった立憲政治、民主制の危機について、できるだけ多様な視点からその文脈と意味を考察しようとした試みでした。不肖内田がその編著者を拝命いたしましたが、多くのすぐれた書き手の方に

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    ustar 2015/02/20
    面白そうなのに煽りが強くて印象を悪くしているような
  • 旦那芸について - 内田樹の研究室

    宝生流で出している『宝生』という雑誌に能楽についてのエッセイを寄稿した。 これもふつうの人の眼に止らない媒体なので、ここに採録。 「旦那芸」というかたち 観世流の謡と舞の稽古を始めて十七年になる。二年前に初能で『土蜘蛛』を披き、今年の六月には『羽衣』で二度目の能の舞台を踏んだ。次の能は再来年で、『敦盛』を舞う予定になっている。私が専門とする合気道の基準を当てはめると、まず「三段」というあたりである。ようやく薄目が開いてきて、自分がそもそもどういう技芸を学んでいるのか、自分はなぜこの技芸の習得をめざしたのか、自分はこの芸能の「地図」のどのあたりに位置しているのか、いささか構えて言えば、芸能史におけるおのれの「歴史的役割」は何かということがようやくぼんやりわかってきたあたりである。 こういう自己認知のしかたを「マッピング」と呼ぶ。自分自身を含む風景を上空から鳥瞰的に見下ろしてみるということであ

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    ustar 2014/09/04
    個人的に長年主張しているオタクヒエラルキーと同じ内容だった
  • 法治から人治へ - 内田樹の研究室

    安倍政権は集団的自衛権の行使について、行使の範囲を明確にしない方向をあきらかにした。 「行使を容認できるケースを『放置すれば日の安全に重大な影響が及ぶ場合』と定義し、これが自衛権を発動できる『わが国を防衛するための必要最小限度の範囲』に入ると新たに解釈する。『重大な影響』『必要最小限度』の基準が何を指すかは解釈変更後の政策判断や法整備に委ねる。 今の政府解釈は、武力行使が許される必要最小限度の範囲を『わが国が攻撃(侵害)された場合に限られる』と明示し、個別的自衛権だけ認めている。政府原案は、これに集団的自衛権の一部が含まれると新たに解釈するものだ。政府は解釈変更後に個別の法律で行使の範囲を示し、法で縛ることで行使は限定されると説明する方針。だが、憲法上の解釈が『安全に重大な影響』と曖昧では、時の政府の判断で範囲が際限なく広がる可能性があり、歯止めはなくなる。 政府原案では、憲法九条の下で

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    ustar 2014/04/18
    とりあえず人治≒空気次第という解釈かなとあとで
  • 府教育長の通達について - 内田樹の研究室

    大阪でまた教育現場に「どんより」と暗雲が漂っている。 知らないうちにいつのまにか府教育長になっていた府立和泉高校の「口元校長」が「口元通達」を今度は府立学校全てに発令したのである。 まずは新聞記事から。 「大阪府教委が、入学式や卒業式で教職員が実際に君が代を起立斉唱しているか、管理職が目視で確認し、結果を報告するよう求める通知文を府立学校に出していたことが18日分かった。中原徹府教育長は府立高の校長時代、君が代斉唱時に教職員の口元の動きをチェックし、論議を呼んだ。今回も同様に口元を確認し、徹底を図る方針で、再び議論が起きる可能性がある。 通知は9月4日付。全ての府立高校138校に出され、支援学校全31校にも出す方針。秋入学・秋卒業を取り入れている一部学校で、9月に開かれる卒業式に間に合わせた。 通知文では、「公務に対する府民の信頼を維持する」ことを目的とし、入学式や卒業式での君が代斉唱の際

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    ustar 2013/09/25
    “知らないうちにいつのまにか府教育長に”
  • 五輪招致について - 内田樹の研究室

    AERAの今週号にこんなことを書きました。 2020年の五輪開催都市を決めるIOCの総会が始まる。 最終候補に残ったのは東京、マドリード、イスタンブール。88年の名古屋以来、08年の大阪、16年東京と三度連続招致失敗の後の四度目の挑戦である。 安倍首相、猪瀬都知事は国内での招致機運を盛り上げようと懸命だが、私のまわりでは東京五輪が話題になることはほとんどない。 気分が盛り上がらない第一の理由は、福島原発の事故処理の見通しが立たない現状で、国際的な集客イベントを仕掛けることについて「ことの順序が違う」と感じているからである。 第二の理由は、招致派の人たちが五輪開催の経済波及効果の話しかしないからである。 東京に招致できたら「どれくらい儲かるか」という皮算用の話しかメディアからは聞こえてこない。 「国境を越えた相互理解と連帯」とか「日の伝統文化や自然の美しさを海外からのお客さんたちにどう味わ

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    ustar 2013/09/04
    まとめ:オタクエキスポを開く方が喜ばれる
  • 憲法記念日インタビュー - 内田樹の研究室

    5月3日に東京新聞の憲法記念日インタビューが掲載された。 お読みでない方のために、ここに転載しておく。 「いつもの話」である。 「それはもうわかった」と言われても、しつこく言い続けるのが身上ということで、ひとつ。 ―96条の意義をどう考えますか。 「変えるな」という意味だと思います。憲法は国のあるべき形を定めたもの。硬性であるのが筋です。政権が変わるたびに国のあるべき形がころころ変わっては困る。憲法改正している他の国も立国の理念まで変えているわけではありません。 改憲論者は、そもそも憲法が硬性であることがよくないという前提に立ちます。国際情勢や市場の変動に伴って国の形も敏速に変わるべきだと思っているから、そういう発言が出てくる。 これはグローバリスト特有の考え方です。 ビジネスだけでなく政治過程も行政組織も、あらゆる社会制度はそのつどの市場の変動に応じて最適化すべきだと彼らは信じています。

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    ustar 2013/05/07
    再稼働の話が突然出てますが反対にてっとり早く安心を得たかったので考えなしに全部止めたという方が実態に近いと思いますこのてっとり早くというのは改憲の話でも感じる危険なところです
  • 学校教育の終わり - 内田樹の研究室

    大津市でのいじめ自殺、大阪市立桜宮高校でバスケットボール部のキャプテンの体罰自殺など、一連の事件は日の学校教育システムそのものがいま制度疲労の限界に達していることを示している。 機械が壊れるときは、金属部品もプラスチックもICもすべてが同時に劣化する。それに似ている。学校教育にかかわるすべてが一斉に機能不全に陥っている。 これを特定のパーツを取り替えれば済むと考えている人は「どこが悪いのか?」という「患部」を特定する問いを立てようとする。だが、それは無駄なことだ。日の学校制度はもう局所的な手直しで片付くレベルにはない。 「日の学校制度のどこが悪いのでしょうか」と訊かれるならば、「全部悪い」と答えるほかない。 けれども、学校教育は「全部悪い」からといって、「全部取り替える」ことができない。自動車なら、新車が納車されるまで、バスで通う、電車で通うという代替手段があるが、学校にはない。新し

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    ustar 2013/04/15
    当事者じゃないのでもう遠慮なく言えるという印象です ところで教育は私塾でという考えは梅田さんとかfinalventさんとかも似たような方向?