愛知県出身。フリーライター・書評家。『週刊新潮』『婦人公論』などで、書評を多数連載している。『ガタスタ屋の矜持』(本の雑誌社)、『そんなに読んで、どうするの?』(アスペクト)、大森望氏との共著『文学賞メッタ斬り!』シリーズ(パルコ)など著書も多数。偶数月には海外文学を広めるイベント「読んでいいとも!ガイブンの輪」も開催している。 薄給&激務の編プロ時代が、「書く」修行になった 豊崎:月並みな話ですが、本が大好きで、出版に関わる仕事をしたかったんですけど、「飲む・打つ・買う」の「買う」だけやってないみたいな、まあふざけた大学生活を送ってしまったために、私に入れる出版社なんてなかったんですよね。それで卒業後は、編集プロダクションで数年間働いていました。 最初に入った編プロは、思い返してもヒドイところで、社長が書いたくっだらない文章を載せた業界新聞みたいなのに、チラシとか割引券とかを挟んで配布す