東日本大震災発生後、1カ月を超えた。その間、支援が進んでいるようで、少しはほっとしている。もっとも、被災者に対して心ない人がいたのは残念だった。その筆頭は内閣府の原子力安全委員長であった。 福島原発に最初の問題が起きたとき、同委員長が報道関係者に会見したシーンをテレビが報道していた。なんと彼は笑いながら答えていた。 委員長は原子力安全に関わる最高責任者ではないか。その人間が笑いながら対応するとは。 責任者は心構えがなくてはならない。とりわけ死に関わるときは。 その切実な問題として、遺体への対応がある。今回、多数の死者が出たが、可能なかぎり遺体を捜索し安置してきた自衛隊・警察・消防諸氏には敬意を表する。しかし、時は無情に過ぎゆき、身元確認が困難な遺体を埋葬する必要が出てきた。 ところが、その方法をめぐって意外な議論が起こっている。例えば、宮城県名取市の佐々木一十郎(いそお)市長は、「この地方