「今後は人手に依存した生産システムからの脱却が必要である」。そうした問題意識から、パナソニックが近年推進しているのがパラレルリンクロボットを使った生産革新である。 詳細は本連載の中で解説していくが、パラレルリンクロボットは、可動部でなく固定部に全ての動力源(モータ)を配置するため、可動部を軽くして動作を高速化しやすい上、モータにも出力の小さなものが使えて価格を抑えやすい(図)。しかも、動作自由度を6と高められるので、人手で実施している複雑な作業の多くを代替し得るポテンシャルを持つ。そのため、生産効率を高めたり生産コストを低減したり、品質の安定化を図ったりするのに役立てられる可能性が高いのだ。我々は、こうしたパラレルリンクロボットの利点に目を付け、次世代生産システムのキーテクロノロジーの1つとして、生産現場への適用を図っている。 では、今なぜ、人手に依存した生産システムからの脱却なのか--。
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