発砲後、身柄を確保される山上徹也被告。殺人などの罪で起訴された。写真は、2022年7月8日午前11時30分、奈良市この記事の写真をすべて見る 安倍晋三元首相が銃弾に倒れて1年。容疑者は逮捕・起訴されたが、いまだ「スナイパーの仕業」「自作自演」など、陰謀論が渦巻く。なぜか。識者が解説する。AERA 2023年7月17日号から。 【この記事の写真をもっと見る】 * * * <スナイパーが狙撃した> 2022年7月8日。参院選の応援演説をしていた安倍晋三元首相が、奈良市内で、背後から近づいてきた男に銃撃された。殺人の罪などで起訴されたのは、山上徹也被告(42)。母親が旧統一教会(世界平和統一家庭連合)に多額の献金を行い家庭が崩壊したことに恨みを募らせ、教団と深い関係にあった元首相を狙ったとされる。この白昼の凶行に、「第三者の関与」は警察によって否定されている。 しかし、山上被告は「おとり」で