カルロス・ゴーン日産社長 【ニューヨーク=山川一基】オバマ政権が昨年、経営破綻(はたん)直前の米自動車最大手ゼネラル・モーターズ(GM)の最高経営責任者(CEO)への就任を日産自動車のカルロス・ゴーン社長に打診していた、と複数の米メディアが3日報じた。当時の政府の責任者が近く出版する暴露本に内幕が描かれている。 著者は、オバマ政権下で自動車産業再生を担当した米自動車タスクフォース(作業部会)の実質的なトップだったスティーブン・ラトナー氏。10月に発売する著書「オーバーホール(総点検)」のコピーを米メディアが入手した。 それによると、オバマ政権は昨年3月、GMのCEOを9年間務めたリチャード・ワゴナー氏を更迭した後、ゴーン氏に後任就任を打診した。だが、ゴーン氏は拒否。ゴーン氏は「日産・ルノーに強い忠誠心があり、両社が自動車産業の危機を乗り越えるのを見届けたがっていた」。ラトナー氏は、ゴ