KindleやiPadに端を発した、デジタル・コンテンツの配信プラットフォーム競争が日本でも熱を帯びてきた。7月1日にソニー、KDDI、凸版印刷、そして朝日新聞が共同で電子書籍の配信事業会社を設立。同20日にはシャープがタブレット端末の試作機をお披露目すると共に、出版業界の賛同を経て電子書籍を配信する計画を発表した。両陣営とも、いずれは動画やゲームなど、コンテンツ全般の配信プラットフォームへと発展させる方針だ。それ以前からソフトバンクの「ビューン」や電通の「Magastore」など、コンテンツの配信プラットフォームは乱立の様相を呈している。 中でもシャープの取り組みは野心的だ。単に端末を提供するだけでなく、動画や音声などマルチメディア対応の「次世代XMDF」という同社独自の規格(フォーマット)を提案。この規格に基づく、電子書籍のオーサリングや配信のシステムを新聞社や出版社に提供する。さらに