「個人」をめぐる法と日本 第4回 昨今、企業の法務部に所属する企業内弁護士が増えている。石井夏生利先生の場合は、法律事務所とユニ・チャーム株式会社の法務部での経験を経た後、大学に移り、情報セキュリティの専門家として転身を遂げた。法曹資格を持つ人は今後どんな風に考えてキャリアを歩んでいけばよいのか。石井先生の経験をもとに話を聞いた。(取材日2014年8月6日) 関連記事 「個人」をめぐる法と日本 第1回 個人情報を削除できるのは誰か? 「個人」をめぐる法と日本 第2回 法改正で情報は漏れやすくなる? 「個人」をめぐる法と日本 第3回 個人情報が売買され続ける理由 社会人経験のない苦労 ――石井先生のこれまでのキャリアについて教えてください。 石井 大学在学中に司法試験に合格し、司法研修所を修了した後は法律事務所で働きました。そこでは、相続・不動産・離婚などの民事事件や、刑事事件など、様々な案