フィリピン旅行の帰りの飛行機で読み始めて、一気に読み切ってしまった。「マネーボール」で知られるマイケル・ルイスの本だからきっと面白いだろうと思って買ったわけだが、期待以上の面白さだ。リーマンショックなどの一連の出来事がなんだったのか非常によくわかる。 低所得者向けの住宅ローン(サブプライムローン)をまとめて金融商品にして売りさばいていたらいろいろ破綻したというあいまいな認識だったが、この本を読めばキーワード一つ一つが一気に繋がった。そんな住宅ローンは無茶だろうと思って、破綻する側に掛けた3つのグループの動向が中心となって話が進んでいく。 現状においておかしな点を見つける、それによって近い将来起きることを予測する、予測に基づいて掛ける、掛け金をきちんと回収する、という基本が非常に丁寧に描かれているのがいい。これはお金に限った話ではないし、自分で物事を考えて行動する人間にとって非常に大切な視点