北海道大の化学部門で、複数の教員が教授会による「追い出し行為」の被害を訴えている。その背景に、同部門が採用する「講座制」があると専門家はみる。 関連記事は、以下のリンクからお読みいただけます。 <前編>「まさか追い出し部屋に」北海道大准教授 <後編>北海道大の教授会が「内部基準」作成 <解説>北海道大の「旧スタッフ」冷遇、背景にある旧弊と財政難 ※記事へのご意見、情報を情報提供フォーム「つながる毎日新聞」にお寄せください。 日本の大学の講座制は明治時代に始まる。教授の専門分野の下、組織的に研究・教育を進めることが主な目的だった。 しかし、人事や予算などの権限が教授に集中し、硬直的で閉鎖的な運用を招いている、と指摘されるようになる。自由な発想の研究を妨げ、若手研究者が育ちにくい土壌になるとも批判された。広島大の北仲千里准教授によると、教員間のハラスメントは「教授独裁型」の権力構造に起因するこ