ようやく夏休みらしくなってきた。 今日は朝日新聞の取材が一件あるだけ。 朝からゲラをさくさくと片付ける。『現代霊性論』の初校がほぼ終わりが見えてきた。 それでも机の横にはゲラが高さ30センチほど積まれたままである。 4冊分か5冊分あるらしい。 そんなに本を出してどうするのであろう。 私の本の書評に「どれも同じ内容である」ということを以て難じる方がおられるが、そんなことは言われなくても書いている本人がいちばんわかっており、かつ困惑しているのである。 月刊誌なみのペースで単行本を出していれば、内容が同工異曲というよりはほとんど同工同曲となるのは勢いのしからしむるところである。 そんなに本を出す必要はない、せいぜい2年に1冊くらいでよろしいのではないかとほとんどすがりつくように申し上げているのであるが、編集者たちはこの懇願にまったく耳を貸す様子がない。 彼らは口を揃えて「たしかに他の出版社の本は