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ブックマーク / www.mita-hyoron.keio.ac.jp (6)

  • 日本最初の図書館学校|新 慶應義塾豆百科|三田評論ONLINE

    昭和26(1951)年4月7日、慶應義塾大学文学部図書館学科(ジャパン・ライブラリー・スクール)が開講した。当時の『慶應義塾総覧』によると「全国から代表的な学生を募集する所謂『日図書館学校』であって校の教授たちは国内の各種図書館の司書に助言と指導を与えている」と記されている。前年、連合国軍総司令部の占領政策の一環で図書館の振興が考えられ、それを託されたアメリカ図書館協会が日にライブラリースクールを設置することを目指して調査を行うことになり、ワシントン大学のロバート・ギトラーがその任にあたった。複数大学の候補のなか、最終的に「新しい学問を受け入れるにふさわしい進取の学風」との理由で義塾に開設が決まり、2月5日に公式に通知された。3月8日の朝日新聞には募集の公告が掲載された。「米人教授団による日最初の図書館学校、第三学年編入者願書受付〆切四月七日、編入学資格、新制大学二年終了以上並びに

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  • 「完全な読書」が消える未来?/佐藤 卓己|特集|三田評論ONLINE

    今年の大学入試で出題された拙文の使用許諾願いが「赤」の教学社や受験予備校から届き始めた。昨年上梓した『流言のメディア史』(岩波新書)は多くの大学で出題された。いずれも「文の趣旨に合致するもの」を解答させる正誤選択問題を含んでいる。例として、早稲田大学のものを挙げておこう。 ア  メディア流言は、特定の時代や状況でのみ生じる1回的な現象である。 イ  あいまいで煩わしい情報に向き合うことは、現代のメディアを読み解く上で必要である。 ウ  AIによる評価は、正確で客観的に行われるため、社会にとって万能な選抜システムである。 エ  「輿論の世論化」とは、論理に基づく合意形成がなされず、大衆の情動的な感情や意見が主流となることをいう。 オ  メディアとしてのインターネットは、情報を瞬時に伝播させることができるが、情報を制御する機能を有してはいない。 アとウがおそらく×、それ以外が〇である。受験

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  • 地方公共図書館に勤めて思うこと|特集|三田評論ONLINE

    筆者は現在、金沢市図書館で司書として働いている。図書館業界でも全国的に非正規雇用が増えているなか、2012年春、義塾文学部図書館・情報学専攻を卒業後、直ちに正規雇用の司書として、しかも自分の出身地の自治体に採用されたのは、実に幸運であった。 最初に配属されたのは当時まだ開館2年目にすぎない金沢海みらい図書館であり、この図書館で6年間館内サービスと児童サービスの業務を担当した。そして、人事異動により2018年の4月から、同じ金沢市内の玉川図書館に配属され、資料係として利用者へのレファレンスサービスを中心とした業務に携わっている。 司書としての経験はまだまだ足りないが、現場の業務から垣間見えてきたことを、この機会に述べておきたい。 金沢海みらい図書館で働きはじめて最初に驚いたのは、想像以上に多種多様なイベントを開催していることだった。いくら図書館が公共施設の中で一番利用されている施設だとはいえ

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  • 図書館を大切に扱うには|特集|三田評論ONLINE

    自治体には図書館をもっと大事に扱ってもらいたい。地方自治をライフワークとしてきた筆者がいつも願っていることである。 大切に扱うとは、図書館の予算をもっと充実する、図書館のスタッフ、わけても司書の配置を充実し、その処遇を改善することなどを意味する。また、図書館の管理を安易に外部化したり、図書館を賑わい創出のための道具にしたりしないことをも意味する。 しかし、現実には図書館の予算や体制が貧弱な自治体は少なくない。また、近年とみに図書館の管理運営を外部化する自治体が増えているし、そこでは図書館が賑わい創出の場として提供され、もはや図書館と呼ぶのが憚られる施設と化してしまっている事例も散見されるようになった。情けないことだと思う。 筆者がどうして図書館のことに強い関心を寄せるのかと言えば、1つには、わが国の図書館の多くが自治体によって設置されているからである。公共図書館はもとより、公立学校の学校図

    図書館を大切に扱うには|特集|三田評論ONLINE
  • 座談会:変わりゆく図書館──知の拠点は今|特集|三田評論ONLINE

    糸賀 今日は「公共図書館を考える」をテーマに皆様にお集まりいただきました。 今、公共図書館が大きな変化の中にあり、また社会的な関心も高まっています。TSUTAYA図書館に代表される指定管理者制度の導入による運営形態の多様化に加え、以前からの「無料貸屋」批判、読書離れや書店・出版業界の縮小、さらにはネット社会・電子書籍の普及などに伴って、市民のための知の拠点がどう変化していくのか、そういったことを議論していきたいと考えております。 まず、昨秋、松井さんが東京で開催された全国図書館大会(公益社団法人日図書館協会主催)で、「文庫図書館貸し出し中止」を提案され、大きな反響を呼びました。新聞各紙でもこの提案を受け記事を載せ、そこには一般の読者からもずいぶん反響があったようです。 また、昨年の10月、読売新聞社が行った読書週間世論調査(2017年10月31日同紙掲載)では、公共図書館の図書購入

    座談会:変わりゆく図書館──知の拠点は今|特集|三田評論ONLINE
  • 日本の公共図書館の現在と未来──明日の社会の発展へ向けて|特集|三田評論ONLINE

    公共図書館(以下、文では「図書館」という)は、地域の人々が最もよく利用する公共施設で、現在、〝地域を支える図書館〟等の様々な観点から注目されている。 特に、生活や仕事に関して、学習したいこと、調べたいことがある人には大変便利で、筆者も区立図書館、都立図書館を利用して実感している。地方自治体によって整備水準は異なるが、図書館へ行けば、ある程度のサービスを受けることができる。利用者の多くは図書館を上手に活用しており、実用書が多く利用され、専門書も利用されている。無料のため気軽に利用でき、社会のセーフティーネットの役割も果たしている。 他方で、図書館では様々な問題が生じている。それらを理解するために、図書館の根的な問題を指摘したい。それは、図書館には2つの利用目的があることである。 ある地方自治体の管理職は「図書館長になる前は、図書館は、小説料理が借りられる所で、を並べて貸していれば

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