マーケティング(Marketing)とは、考えてみると不思議な言葉である。マーケット(Market)するとは何なのか?本来、この言葉は、文字通り「上市する」ことを意図していたのではないかと思われるが、実際にはご案内の通り、販促、広告といったエンドユーザに対する宣伝的な言葉として世界的に使われるようになり、日本国内にも入ってきた。それがハーバード大学レビット教授の歴史的な論文「マーケティング近視眼」の登場以来、市場(market)と対話すること、ひいてはmarketに合った価値を見極めた上で提供すること、という意味にほぼ定着し、今に至る。(と僕としては理解) レビット先生の、「消費者はドリルが欲しいんじゃなくて穴が欲しいんだ」という話は本当に鮮烈で、このような領域に入ったばかりの頃、僕の頭をがーんとしたものでした。 僕としては、マーケティングとは、「実消費市場、消費者(マーケット)との対話を