地方交通の切り札として一時期全国で注目を集めた「夢の乗り物」がついに実現するか――。徳島県の飯泉嘉門知事は1月4日に開かれた年頭の記者会見で、鉄道と道路の両方を走れる車両「DMV(デュアル・モード・ビークル)」の運行実現に向け、「年内にも車両製作の発注に取りかかりたい」と発言した。 DMVの導入が計画されているのは、同県南部と高知県東部を走る第三セクター鉄道・阿佐海岸鉄道阿佐東線。すでに導入推進のための協議会は発足しており、飯泉知事は車両製作の発注とともに「実用化に向けたタイムスケジュールも決定したい」「(実用化は)5年以内、あるいはもっと早いのではないかとも思っている」と述べた。 各地で実証運行・・・でも実用化の例はなし DMVは、鉄道と道路の両方を走ることができる新たな交通システムとしてJR北海道が2004年に試験車両を開発。国土交通省によると、これまでに阿佐東線を含む全国の計7カ所で