中野信子(以下・中野) KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭(以下・KYOTOGRAPHIE)を拝見して、個々の展示のみならず、街の中にいながら巡れることも大きな魅力だと感じました。京都市街にある複数のスペースで写真展を開催するというスタイルは、立ち上げ当初から構想されていたんですか? 仲西祐介(以下・仲西) 町家や寺社仏閣、また歴史のある洋館や現代建築など、京都ならではの空間で作品を展示することで、アートや写真鑑賞への間口を広げられるんじゃないかと考えました。毎年、写真祭のテーマを設けているんですが、そこから作家を選んで、作品やコンセプトに合った会場を探し、空間をしつらえているんです。伝統工芸の職人や、最先端のテクノロジーを持った企業とコラボしながら、作品のメッセージがより伝わるように工夫しています。少し大袈裟かもしれませんが、常々思っているのは、アートを民主化させたいということなん
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