ライターという仕事をしていると、しばしば、「文章を書くのが得意なんですね」と言われることがある。けれど、これは大きな勘違いだ。もちろん、文章を書くことは好きだけれど、それを「得意」だなんて思ったことがない。PCの画面とにらめっこをして、頭を抱えたまま電源を落とすこともしょっちゅうだ。そんなライターは僕だけではないと思う。みんな、文章を書くということに難儀しているのだ。そして、それはライターのみならず、社会人や学生にだって言えることだろう。 ライフハッカー[日本版]の書評家・印南敦史氏は著書『プロ書評家が教える 伝わる文章を書く技術』(KADOKAWA 中経出版)のなかで、「大事なのは、伝える文章を書くこと」だと言う。これはなにも、仕事として書く場合だけではなく、SNSやメールなどでも同様。無責任に書きっぱなしにするのではなく、「それを読んだ人がどう感じるか」が重要なのだ。 そもそも、この印