中国広東省東莞市にある大嶺山鎮の政府庁舎。元専務はこの鎮政府の幹部に賄賂を贈ったとされる=9月13日、小山謙太郎撮影賄賂工作の構図「外国公務員への贈賄罪」の摘発例 トヨタ系列の自動車マフラー最大手「フタバ産業」(愛知県、東証1部)側による中国の地方政府幹部への贈賄事件で、愛知県警に逮捕された元専務が「中国での事業展開に賄賂は欠かせず、効果は絶大だった」と供述していることが県警への取材でわかった。贈賄額は2002〜07年で約5千万円に上り、同社は08年に監査法人から指摘を受けたものの、刑事告訴や株主への説明などをせずに放置していた。 県警は贈賄工作が見過ごされた経緯や本社側の認識について調べを進める。 贈賄の疑いが持たれているのは、香港のフタバ産業子会社「雙葉科技」の代表だった元専務の寺田武久容疑者(68)。中国広東省の工場で発覚した違反の処罰を軽くするため、07年12月、地元の政府幹