今回は、もう一歩踏み込んでみましょう。本書で紹介されている「カード・システム」を引きながら、Evernoteの使い方を探ってみます。 求められる機能1:多目的 カード・システムのためのカードは、多様な知的作業のどれにもたえられるような多目的カードでなければならない。よけいなものをつけくわえるほど、その用途はせばめられるのである。 「よけいなものがない」という点で、Evernoteは飛び抜けています。 さまざまなデジタルデータを保存できるにもかかわらず、あらかじめ決められた要素はありません。「レシピ用ノートブック」「住所用ノートブック」といった取り決めが存在しないのです。そうした要素は、あとからユーザーが自分でデザインできるように設計されています。 現にEvernoteは多目的に用いられており、「多目的カード」の機能は十分持っていると考えてよいでしょう。 知的生産の技術としてのカード・システ