前回詳しく見てきたように、2011年4月に仮想マシン貸しサービス「Amazon EC2」で発生した障害は、提供元の米アマゾン・ウェブ・サービシズ(AWS)にとって過去最大規模の障害だった(写真1)。しかし、こうした障害は珍しくはない。クラウドサービスでは、様々な大規模トラブルが発生している(表1)。 少なくないストレージのトラブル EC2での障害の原因は、EC2と組み合わせて使う同社のストレージサービス「Amazon EBS」にあった。アマゾン・ウェブ・サービシズや米グーグルは、ストレージの可用性を上げるために独自の分散ストレージを開発している。そのストレージが弱点になることがある。 例えばアマゾン・ウェブ・サービシズでは2008年に、EBSとは別のストレージサービス「Amazon S3」で、大規模な障害が2度発生している。S3は、AWSが独自に開発したピア・ツー・ピア(P2P)技術を採用
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