「正直お手上げですよ」。頭を抱えるのは、対韓政策に精通する外務省の中堅官僚だ。韓国の朴槿恵(パククネ)大統領が対日批判がエスカレートさせ、安倍晋三首相との日韓首脳会談を拒否している。韓国国内では「日韓冷戦」が経済にも悪影響を及ぼし始めており、韓国メディアにも朴氏に翻意を求める論調が目立つようになった。だが、反日を人気取りに使う朴政権は拳を振り下ろそうとせず、事務レベルでも風当たりは強まる一方。緊張が諦めに変わりつつある舞台裏に迫ってみると・・。 「韓国に対し、日本はどの『ホトトギス』で臨めばいいでしょうかね」 東京・虎ノ門のもつ鍋屋で、先の中堅官僚氏は白濁スープをすすりながらため息をついた。 「ホトトギス」とは、「鳴かぬなら『殺してしまえ』(織田信長)『鳴かせてみせよう』(豊臣秀吉)『鳴くまで待とう』」(徳川家康)という3武将をたとえた有名なフレーズだ。 「今年夏頃までは『鳴かせて