庵野秀明総監督のゴジラシリーズ最新作『シン・ゴジラ』が7月29日に公開されました。『エヴァンゲリオン』シリーズの庵野監督が手掛けるゴジラということで話題の作品でしたが、公開直後の評判も上々で、ゴジラシリーズ歴代最高の興行収入を見込める出足だそうです。 今回は、まったく個人的な興味から、ゴジラに自社ビルを破壊された三菱地所のBCP(事業継続計画。緊急事態に遭遇しても事業継続を図るための計画)を勝手に考えてみたいと思います。 ■特損計上は1兆5,000億円? まずは、被害想定とそれによる財務上のインパクトを試算しましょう。 三菱地所の有価証券報告書を見ると、前年度の営業収益(売上高)は、約1兆90億円で、そのうちビルの賃貸事業が42%、住宅販売事業が34%を占めます。そして、主な管理物件および販売物件の80%程度が、今回ゴジラが上陸した首都圏に集中しています。これらの物件は破壊されたか、無傷で