年の初めに、こんなことを言わなくてもいいのに。 テレビを見ながら、そう思った人は多かったのではないだろうか。 菅直人首相は4日午前、首相官邸で平成23年の幕開けとなる記者会見をした。それは、NHKテレビで全国に生中継された。 「あけましておめでとうございます。今年がみなさんにとってすばらしい年になるよう祈念します」 首相の「冒頭発言」は、「私が目指す国のあり方、3つの理念」という、重々しいテーマで始まった。なるほど、「平成の開国元年」か、どこまで首相は踏ん張れるかな、と思っていたところ、こんな言葉が聞こえてきた。 「最後に国会について申し上げます。私も野党議員が長く、その時々の政府を厳しく批判して参りました。そのことを通して、国民の皆さんに、時の政権の政策の矛盾などを示していきたいと考えたからであります」 「しかし、今振り返ってみますと、政局中心になりすぎて、必ずしもそうした政策的な議論が