歴史とは「物語」であると思う。 それは、過去に起きたことがフィクションであるということではなく、過去のそれぞれの出来事を因果関係で結びつけ、意味を持たせているということだ。言い方を変えれば、歴史の本にはそれを読むものが納得できるように(極論すれば、楽しめるように)流れや筋道があるということになる。その意味で歴史の本と一般的な小説との違いは、その中身が実際にあった出来事に依拠しているのか、それとも作者の想像に拠っているものなのかという点だけだ。 洋の東西を問わず、歴史の教科書を紐解けば、ある事件が起こったのはこれこれこういうことのためだ、ということがさも当然のように書かれている。例えばアメリカの独立戦争は、「ボストン茶会事件」でアメリカの住民の不満が爆発し、翌年のフィラデルフィア大陸会議で本国に抗議するも聞き入れられず、さらに翌年の1775年にレキシントンで戦争の火蓋が切って落とされた、とい
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