【ブリュッセル八田浩輔】欧州連合(EU)は2017年に主要加盟国で国政選挙が相次ぐ。最初の舞台のオランダの下院選(定数150)まで3カ月を切り、最新の世論調査では、イスラム系移民排斥を掲げる極右の自由党が、過半数には遠いが第1党に躍進すると予想される。ただ、連立協議は難航すると見られ、極右首相誕生の可能性は低そうだ。 「私を止めることはできない」「党への支持はかつてなく高い」。今月9日、自由党のヘルト・ウィルダース党首(53)が動画投稿サイトでメッセージを発信した。この日、西部スキポールの裁判所は、同氏が国内に多いモロッコ系移民への差別をあおったとして刑事罰なしの有罪判決を下した。弁護士は控訴する意向を示した。