2016年は広告にまつわる人や企業・団体を取り巻くニュースが社会的に大きく取り上げられた1年でした。根本的な課題はどこにあるのか?これからも夢を持てる業界であるためには何が必要なのか?広告界の第一線で活躍する2人、イグナイト代表取締役社長の笠松良彦氏と、ケロジャパン 編集者/PRプランナーの中川淳一郎氏が意見を交わしました。 今、広告業界に共通する課題とは? 笠松:僕は会社とか一つのビジネスモデルの寿命って、人間の寿命と同じくらいだと思っているんです。一つの事業は、だいたい60~65年くらいで定年を迎える。これが、自然の摂理なんじゃないか、と。 広告業界で言えば電通の吉田秀雄さんがつくった、テレビというメディアが登場してから完成した素晴らしいビジネスモデルは、一つのピークを過ぎている。これ以上、オーガニックでの成長は期待できない。いずれにしても、そろそろ一回定年を迎えなきゃいけない時期。今