ともにR&B、ソウル、ジャズといった音楽から多大な影響を受けながら、片やピアノ、片やギターをプレイしつつポップスへと昇華させているシンガーソングライター2名――日本のさかいゆうと台湾のクラウド・ルーによる対談が実現した。互いの音楽性やライブの印象から、ともに敬愛する名ギタリストについて、さらにはルーツである洋楽と自国の音楽への向き合いかたに至るまで、随所で共通項が見出されていく貴重なトークとなった。――初めて会ったのは一青窈さんのライブでしたよね。 さかい:そのとき俺は、ルーはめちゃめちゃ良い声で歌うポップ・シンガーかなと思ったんだけど、ライブ(昨年のワンマン)を観に行って驚きましたね。声が良いっていうのは分かってたけど、ライブのテクニックがもうすごかった。スティーヴィー・ワンダーとハナレグミと秦 基博とエド・シーランがこう、ボンって合わさったくらいの衝撃(笑)。自分がやりたいことをやられ