フィレンツェの街の中心にあるメルカート・ヌオーヴォ(新市場)のロッジア(開廊)の南側脇には、「幸運の子豚」と称されるフィレンツェのシンボル・イノシシの像があります。現在の共和国広場にかつてあった市場を旧市場と呼ぶのに対して、こちらを新市場と呼んでいます。当時は、高価な絹織物や毛織物にフィレンツェ伝統の麦藁の帽子などを販売していたようですが、現在はリーズナブルな革製品の屋台が並んでいてショッピングが楽しめます。そしてその南側に座っているのが、この“子豚(伊:Porcellino ポルチェッリーノ)”と呼ばれている”イノシシの像”です。1640年頃に、彫刻界の大御所ジャンボローニャに学んだピエトロ・タッカによって作られたものですが、当時の愛称で“子豚”と呼ばれていたことから、そのまま名称として今に残されています。表面に施された毛並みや、イノシシの棲む沼地の様子(植物、両棲類や爬虫類)など、リア