六角堂のある茨城大学五浦美術文化研究所へは常磐線大津港駅からバスが出ている。同研究所の敷地内には六角堂のほかに入り口の長屋門、岡倉天心の旧居、天心記念館、「亜細亜は一なり」の石碑などがある。近くには日本のナショナルトラスト第1号となった天心墓所や、太平洋を見下ろす断崖上の日本美術院研究所跡など。さらに少し足を延ばせば天心記念五浦美術館が。ここからの海の眺めは素晴らしい。 そこから北へ1キロ足らずに平潟港、福島県に入るとすぐに勿来関跡、常磐線大津港駅の南隣の磯原駅近くには童謡詩人、野口雨情の生家がある。 茨城県の北のはずれ北茨城市五浦海岸に、近代日本を代表する思想家、岡倉天心の旧居と六角堂がある。五浦(いづら)という地名からも明らかなように、その場所は陸地が急に海へなだれ落ち、荒々しい断崖(だんがい)と岩礁に囲まれた5つの小さな湾が連なる奇勝である。 西洋文明の荒波が押し寄せた時代。「日本美